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Netflixアニメ『ONI』の『ONI展』必見!企画から制作過程までぜんぶ見れちゃう!

シナリオ・センターの新井です。
ちまたでは、アニメーション映画は『BLUE GIANT』と『スラムダンク』が話題ですが、個人的なイチオシは、Netflixアニメ『ONI』です。
モチーフが日本の妖怪の世界で、素材となるなりどんとおなりの暮らす世界はあたたかくて、可愛らしい……そんな物語なのですが、物語のテーマは描かれる世界観とは真逆で、観ているこちら側に「自分とはなにものなのか」という問いを、ぐいぐい打ち込んでくるような作品です。

深い闇に覆われた心を
真実の光が照らす
あたたかく愛おしく
時に切ない親子の絆のものがたり

八百万の神々や妖怪たちが棲む、神々山。自由奔放に生きるおてんば娘、おなりは、伝説の英雄“グレートヒーロー”に憧れ、新たな英雄となるために日々稽古に励んでいた。古来から山の神々が恐れる「ONI」の脅威が数ヶ月後に迫るなか、神々たちは山を守るため技に磨きをかけるが、おなりには特別な力が一向に現れない。
おどけてばかりで何も教えてくれないヘンテコな父親、なりどん。次々と力を開花させていく、友人たち。理想と現実の間で葛藤するおなりに、新たな真実が立ちはだかる…

トンコハウス公式サイトより
https://oni.tonkohouse.jp


ONI展は、制作過程をさらけ出してくれている

そんな『ONI』ができるまでの制作過程を、展示によって楽しめるのが、『ONI展』です。
https://play2020.jp/article/oni/

立川で開催中なので、行ける方は絶対行った方がいいです。
ぼくは、2月27日月曜日の午前中にいきました。空いていたので、家族でゆっくりみれました。

なぜ、オススメかというと、企画の立ち上げから制作過程まで、全部見れるからです!
思わず展示を見ながら、「この情報すべてほしいわ〜」と思っていたら、『ONIのすべて』という公式アートブックが販売してました!
迷わず購入しましたよ。2,000なんぼで、触れられる情報としては、安すぎだろうと思います。

とくにぼくが、ほぉ〜そうか、そこまで掘り下げるんだなぁ〜と思ったのが、企画の部分。
ONIのなかでは、昔話の鬼がモチーフのひとつになっていますが、自分にとっての鬼とはなにか、を監督の堤大介さんが、徹底して掘り下げたそうです。

トンコハウスが1番大切にしているのは、クリエイティブをリードする立場である監督が、世の中の誰になんと言われようとも揺るがない、わが子のような、なぜを作ること。なぜこの作品は、いま作らなければならないのか、それが世の中の流行や表面的な理由ではなく、自分の内側に付いている、なぜでなければならない。(中略)

例えるならば、それはいつもどこにいても遠くに輝いて見える北極星のようなもの。それがあれば乗り切ることができる包みは、この北極星を明確にするのに、1年ほどの時間を要した

公式アートブックより

で、その掘り下げを、プロデューサーや脚本家の岡田麿里さんやともしている、とか。
かなり個人的な体験や感情についても話し合っているようで、この作品を作るためにお互いを、まさにさらけ出しあっていたようです。
自分は仕事に対して、そこまで考えてやっているのかしら?やっている!とも言えるし、やっていないとも言える。。。考えさせられます。

で、

オリジナル作品をつくる!
自分にしか作れないものを!

となると、とかくモチーフや素材という、物語の設定をいじりがちです。ですが、大切なのは、テーマとそのテーマをなぜ、このモチーフと素材で表現すべきと考えるのか、というインナーなのだな、と改めて思いました。
そこが北極星のように輝き、制作人も同じ星を見ていないと、いい作品は生まれないのだと、しみじみ思うのでした。

企画展じたいは、ONIの世界を堪能できるので、シンプルにおすすめです!
太鼓のインスタレーション、最高です。一歳になったばかりの息子も、バチを持って叩かせてもらいました。

まだ、ONIを観てない方は、Netflixでご覧になってから足を運んでみるのがいいかも。
損はないはず!
シナリオ・センターのあらいでした。

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あらいかずき/シナリオ・センター
シナリオ・センターは『日本中の人にシナリオをかいてもらいたい』と1970年にシナリオ講座を開始。子ども向けキッズシナリオも展開中。アシスト、お願いします!! https://www.scenario.co.jp/project/kids_assist/index.html