「アーバニズムをめざす実践における社会学者の貢献可能性」
五十嵐泰正/地域社会学会第49回大会
◆概要
まちづくり・都市計画に社会学者として参加する際に、工学系の有識者の間でいったい何を期待されているのか、どういう提言をおこなっていけばよいかがわからないという経験から、先行研究や自身の経験を整理する発表。
◆用いたデータ
著者による上野における実践的関与
◆RQ
社会学者への期待の内実とは?
◆結論
都市計画界の外部から、観察で理念の作動を評価する
◆所見
社会学者の外部性を利用して、都市計画の評価サイドに回るという見解は確かに重要なものだとは思う。
ただ、ご自身も指摘しておられたように、都市の形相には都市計画サイドのものと都市計画サイドが好まないものとが多様に混ざり合っているだろうから、後者を排除した清潔な都市計画では、活気や新しいネットワークなどは生まれないだろう。
前者と後者を巻き込んでいくような介入はできないのだろうか。そうしたところに社会学者の本分があるのではないだろうか。そんなことを思った。