『スターウォーズ』に関する小学生の娘からの厄介な質問をはぐらかす
部屋に色々なSF映画のDVDコレクションを抱えている私、
そんな私の部屋の『スターウォーズ』を見て、娘がこんなことを訊いてきた。
「お父さん、どうしてディズニーランドには『スターウォーズ』のキャラクター達がいるの?」
「ああ、おお、うう、それは少し難しい、ツラいハナシなんだ。大人になったらわかるよ。そんなことよりもスターウォーズの映画の中のハナシでもしよう」
とはぐらした経緯もあり、
本日、ひさびさに、スターウォーズの第一作、1977年公開の「新たなる希望」を何ともなしに音楽のように部屋で流していたのですが、
私、スターウォーズに関しては、
「さすがに1977年の第一作は、今となってはもう古すぎて、見るのは辛いよ」などと、若い頃は生意気に言っていたものですが、
最近、その意見が変わっており、結局は第一作『新たなる希望』こそが一番好きになってきています。
確かに、特撮技術とかは、現代から見るともう古いのですが、
おちついた大人になってから見返してみると、街とか服装とか家とか風景とか乗り物とか小道具とかの、「デザイン」が、すげえな、と気づくんですな。
まさに、地球のどこでもない、異世界の物語、
アメリカでもヨーロッパでもアフリカでもアジアでもない、、、というか、アメリカぽさもヨーロッパぽさもアフリカぽさもアジアぽさもぜんぶ煮込んでシチューにしたような、「現実のどこの国の風景とも違うのに、どこか懐かしくも見える、不思議な世界」。
そして、「宗教」ぽくなりすぎない程度の、「フォース」という曖昧なスピリチュアル趣味。
それらすべての要素が、とても気持ち良いバランスで組み合わさってる。それでいうなら、今の年齢となった私は、見慣れぬ異国をバックパック旅行している時のような不安感と若々しい好奇心とがないまぜのキモチにしてくれる、中盤の「酒場」のシーンが、いちばん好きです。
でもですねえ、、、
いまから思えば、
私が子供の時にこの映画を見た時は、まさに、この初期スターウォーズの、「姿形も言語も違ういろいろなエイリアンが明るくたくましく共存している、ダイナミックな世界」を、「これぞアメリカ映画だーっ!」と思ってたんですよ。現実の地球の様々な人種をいかにもバランスよく配慮して配役してくる最近のスターウォーズよりも、街の通行人が着ぐるみやマスクの異形モンスターだらけ、という最初のスターウォーズの世界のほうがスナオな夢世界として愛せる逆説!そして、今の若い人とはもう感覚が共有できないかもですが、私の世代が愛したアメリカ映画ってやつにはどこかこういう「自分の所属する人種とか文化とかを超えて素直に共感できる夢」があったんです。