我が人生で今のところ「最悪のムナクソSF映画」(←褒めてる)はニコラス・ケイジ主演『カラーアウトオブスペース』かなぁと
最近、YouTubeで、
「とにかくムナクソな展開の映画をみんな挙げてくれ!」
という動画を拝見。
一人の映画好きとして、だいたい、
予想通りのタイトルが出てきてくれたことに安堵と共感。
でもねえ、こういう企画で、
「とりわけSFホラー系の中でのムナクソ映画、特に、父親の立場の人が見たら壮絶な鬱になる映画といえば、『ミスト』だよねえ!」と定番になっていることに、ささやかながら、反抗したくなる。
いや、『ミスト』に文句があるわけじゃないですよ!
たしかに、「父親にとっての最悪クライマックス」との名に恥じない、超絶展開であることも認めますわ、でもねえ、、、
いつも思うのです!
「父親にとっての最悪展開なSF映画」というなら、なぜ、こういうときに、ニコラス・ケイジ主演の『カラーアウトオブスペース』が出てこない?
いや、、、
実は、なかなかこの映画の名前が出てこないことの、理由は、推測できるんですよ、、、B級すぎて、観たことがある人の絶対数が少ないんでしょうねw
そのうえ、
ニコラス・ケイジ主演というジャケットが、ますますB級感を強めちゃって、ますます「キワモノ」扱いなんでしょうね、、、いや、まあ、「キワモノ映画か、そうでないか」と言われりゃ、たしかにこれ、キワモノ映画ではあるんだがw
でもねえ、、、
私は、この映画の知名度の低さのおかげで、
かんぺきに不意打ちを喰らったんですよ…「あー、ニコラス・ケイジ主演のB級SF映画かあ。きっと、最後はニコラスが腕力でなんとかする、ありがちなSFホラーなんだろうなあ」と勝手に予測して、すごく気軽に、レンタル視聴しちゃったら…なんですかこの暗黒の後半展開はw!
まあ…ぶっちゃけてしまうと、
『サイン』+『イベント・ホライズン』+『遊星からの物体X』+すこし『トミーノッカーズ』
てな感じで、既視感は強い映画なんですけど、
相手の正体が、まったくよくわからない、
ただただ、少しずつ、
世界がピンク色に染まっていく
っていう、「悪魔の現実侵食感覚」が、なかなかヨカッタ。
そして、この映画、
『ミスト』とはまた違う意味で、
「俺は家族だけでも守り抜きたいんだ!だって俺は父親なんだもん!」と決意した筈の主人公の、父親としての覚悟をへし折りに来るんですw…しかも、『ミスト』のモンスターたちは単に食物連鎖の関係で人間を襲ってたけど、この『カラーアウトオブスペース』は「そもそも『平凡な家族の幸せ』を嘲笑うためにやってきた確信犯なのかも!」と疑うほど、父親イジメの計画が巧妙な悪意そのものなんですわなw
どういうことかって?
これ以上は、ネタバレになるので、書きません。
だが、ぜひ、世の「お父さん」たち、興味がおありならこの作品を見て…「え!この展開…マジかよっ!」と鬱に陥ってくださいw
というわけで、今回は、かつてこの『カラーアウトオブスペース』を、よくあるお気楽なB級ホラー映画と思い込んでレンタル視聴し、あまりの気持ち悪さと鬱展開に不意打ちを喰らった私からの、「被害者」を広めたい意図をもっての、お誘いの記事でした。気になったそこの方!「ピンク色の悪意」が待ってますよ!ヒヒヒ…
※なお、ここまで言っておいて、あわてて最後に注意事項ですが、「そうはいっても、しょせんはB級」なので、過剰な期待はしないでくださいね。。。ただ個人的には本作、なかなか怖くて気持ち悪くてよく出きてて、脚本のアラとか、ちらかってる設定とかが、もう一歩、洗練されれば、かなりな名作にバケていたのでは、と思ってます。「カマキリ」のくだりとか、私はめちゃくちゃゾッとしたシーンでしたしね。。。!