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私の映画の「ミカタ」について妻からクレーム:「あなたが『エイリアンオリジン』とか『トランスモーファー』とかを見ちゃうからアメリカのタイトル詐欺映画会社が調子に乗っちゃうんだ!」

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まあ、言われたことは、タイトルの通りなのですがw

私が「インデペンデンスデイ2014」とか「インデペンデンスデイ2016」とか「2021」とか「2022」とか「2024」とか

「エイリアン・オリジン」とか「トランスモーファー」とか、そんな映画を観ているのに対して、

妻がネットで見つけた重〜い情報を教えてくれました。

アメリカのアサイラム社の社長が、シネマトゥデイさんのインタビュー取材に応じてくれたものなのですが、

↓↓↓

なにせこの会社、

スピルバーグの『宇宙戦争』の公開に合わせて、『HGウェルズ宇宙戦争』をリリースし、

トランスフォーマー』の公開に合わせて、『トランスモーファー』をリリースし、

ホビット:思いがけない冒険』の公開に合わせて『Age of the Hobbits』をリリースしようとした、、、らさすがに訴訟を喰らって止められてしまい、泣く泣く『リトルキングダム《小さき者》たちの大きな冒険』としてリリースしたりと、

ハリウッドの大型映画(ブロックバスター)に便乗した「タイトル詐欺映画」(モックバスター)の乱発で生き延びてきた悪名高き会社。

そして私の妻が指摘してきた問題は、

このインタビュー取材で、「アメリカ本国の次に、このようなモックバスターを買ってくれる市場が、日本!ほんとに、いつも、助かってるよ!」と、社長が日本の映画ファンへの感謝を述べていること。

ほらほら!日本にいるあなたのようなB級好きがアサイラム社製のバカ映画を観ちゃうから、社長が調子に乗っちゃってるよ!あなたのせいでアメリカの完全な映画制作界に迷惑がかかってるよ!」と。

そうか、、、

日本市場はデカいだろうなと予想はしていたが、そんなにだったかw

だが、ちょっと待ってほしい!

私がアサイラム社の映画を見ているのにはちゃんと理由がある。それを以下、三点にして、反論とさせてください。

【反論1】いろんな経緯でロシア・ソ連映画史にも詳しい私にとって、トンデモなB級映画が量産されるアメリカの自由さは「いいこと」としか思えないこと

逆に、スターリン自らが映画好きで、いつも自分専用映画館で映画を見ていて、どんないちゃもんが独裁者から飛んでくるかわかったものではない「かの国」のあの時代は歴史になったのだ!素晴らしいことだ。またああいう時代が現れることがあるかもしれないけど、とりあえずアサイラムあたりがおバカを繰り返しているうちは大丈夫である。大手映画会社とのトラブル?それは訴訟国家アメリカの映画会社同士の力関係もあるので個別の訴訟で戦ってください。そうだ、「勝手に戦え!」

【反論2】アサイラムのような会社が大手映画会社へのカウンターカルチャーでもあり得ること

いいかどうかは議論がたくさんあると思うが、大手ハリウッド映画会社の世界市場独占に冷や水を浴びせ、怒られても怒られてもへこたれず、そんな中でなんと日本のB級映画配給会社(アルバトロスジャパンとか)にリサーチをして日本で受けるB級映画を作るという「顧客優先主義」をとり、はては『シャークネード』のような伝説的逸品までオリジナル制作してしまうアサイラムは、一種のカウンターカルチャーとも取れること。

何をおいても、いろいろな「タイトル詐欺映画」でお金を稼いだ分を、ちゃんとオリジナル映画の制作に充てて、(あくまでB級映画界隈の中でだが)「お!なかなか面白い」と評判になるものを繰り出してきている真面目さは私は評価したい。ひょっとしたらこういう映画会社が、新人クリエイターや新人俳優の登竜門になっているところもあるのかもですよ?しらんけど。

【反論3】私個人のことでいえばアサイラムの作品を見た後でも「これはひどい、観なくていい!」という作品はちゃんとSNSでも「皆さん観なくていいよ」と言ってるぞ、ということw

これは反論というよりもせめてもの罪滅ぼしだが、私がしょっちゅうアサイラム社の作品を観ちゃっている分、ちゃんと「これはひどい!みんな見なくていい」と発信しています。私としては別にアサイラムとアルバトロスも甘やかしたことはないつもり。ダメなものはダメ、と発信している。ただ私としては、そんなアサイラムやアルバトロスの「タイトル詐欺映画」の中でも「シナリオは良い」とか、「俳優さんは良い」とか、「特撮はまあまあ」とか、助けてあげたい要素があればできるだけ拾ってあげたいと思っているだけである!

だって、、、たとえば『HGウェルズ宇宙戦争』、これこそまさに典型的な便乗タイトル詐欺映画ですが、

主演のオッサンが、「チクショー!お前は俺から全てを奪うつもりか!神なんていない!いや、神がいたとしてもお前よりも神の方が残酷だ!さあ殺せ!殺されてやるよ!そのほうがマシだ!チックショー!」と号泣熱演で一人芝居を続けるんです。こんなシナリオで。何をおいても、このような映画で手を抜かずに泣き喚き転げ回り激アツな熱演をするこの俳優さんにだけは、拍手を送りたい、可能ならばアサイラム社にお金が入らないように、この俳優さんだけに投げ銭を送りたいですよ!・・・誰だか知らんけど。

というわけで、私なりの、

アサイラムを別に甘やかしているのではない、ちゃんとアメリカ映画文化の一翼だとみなして、厳しい目は忘れずに、しかし、その成長を見守っているのだ、というオハナシでした。反論として弱いですかね?それならスイマセン、、、でもたぶん、これからもアサイラムを見続けることにはなりまする。

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