【雑記】誰がドラゴンの母を殺すのか【ネタバレ】
ゲーム・オブ・スローンズ最終章がとてもよかった。
公開されたときの評価ではいまいちだと聞いていたが、複数の大きなテーマをよくまとめてうまい落としどころに着地しているように思う。(ただし夜の王との闘いは画面が暗すぎた)
特にデナーリスを巡るあれこれは現代の特定のカルチャーへの批判と読める。2019年公開の作品としては先見性がある異例の踏み込み方だろう。
デナーリスに対して、倒してきた敵が悪だったから称賛されていたのに、自身が正義であるから称賛されているのであって敵対するのものは悪である、と認識が変化したというティリオンの指摘は示唆に富んでいる。
強権を持つ存在が心のおもむくままに力を振るえば、無事ではいられるものは少ないだろう。誰かが止めなければならなかったのだ。すべてが灰になる前に。
誰がドラゴンの母を殺すのか。
汚名を被る覚悟のある英雄が求められている。
義務を果たすことが求められている。