【映画】なんか変だぞ「トゥモロー・ウォー」(ネタバレ)
映画「トゥモロー・ウォー」を観た。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のクリス・プラットが出てるということで、何となく流して観ていたがけっこう最後まで楽しめた。
あらすじ
全体としてはよくあるSF映画ぽいのだが、「未来を変えるために現代から人を連れていく」というムーブが珍しい。よくあるのは「未来を変えるために現在を変える」パターンだろう(「ターミネーター」とか)。
全体的には楽しめる映画だったが、どうも変な所があるので気になる点をあげていく。
・未来へ派遣される人選
兵士として未来に送り込まれる人は全人類から徴兵されるのだが、この人選が変わっている。徴兵の対象になるのは「2022年からエイリアンが現れるまでに何らかの理由で死亡する人」だ。能力は問われれない。
そのため、徴兵される人たちは40歳を過ぎた人が多いうえに、従軍経験どころか軍での訓練を受けたこともない人たちがほとんどだ。未来でも特に強力なガジェットが与えられるわけではないので、まともな戦力になるとは思えない。
・エイリアンについて教えてくれない
徴兵された人たちは、未来から来た兵士から軽いレクリエーションを受けて未来に派遣される。しかし、レクリエーションではエイリアンがどんな姿をしているのか、どんな特徴を持っているのか教えてくれない。
「姿を教えると徴兵に差し支える」と説明されるのだが、レクリエーションはすでに徴兵されている人に行われているので意味不明だ。また、派遣された未来から帰ってきた人のなかには軍務から離れる人もいる。情報をコントロールすることは不可能ではないか。
そもそも戦う相手のことを知らないのでは作戦に支障がでるのではないか。
・エイリアン弱すぎ
未来で人類を滅ぼす勢いのエイリアンは、どれほどの戦力を持っているのだろうか。驚くなかれ、銃でもナイフでも炎でも殺傷できるうえ、毒でも殺すことができる。さらに複雑な構造物を作るような知性もない。地球上の生物にはない身体能力をもってはいるのだが、人類を滅ぼすには力不足ではないか。
唯一人類を圧倒しそうなのは驚異的な繁殖力だが、巣も対処不能なほど深い地下にあるわけでない。ピンポイントの爆撃で雌を殺してしまえばおしまいでは。
隠されたテーマが存在する?
以上のようなどうも妙な点が多い「トゥモロー・ウォー」だが、ある観点に立つと「これはSFにかこつけて、表立って言えない裏のテーマが存在するのでは?」と思えるようになってきた。
ある観点とは「少子化」である。
「トゥモロー・ウォー」を「少子化」問題として観ると変な点と符合する。
・現代人への手厚い福祉が将来的なリソースを奪っている。
・別の社会と人口で負けると、今の社会は絶滅へ向かう。
・問題の本質は議論することができない。
どうだろう。
ヘンテコな設定の意味が見えてくるのではないだろうか。
「トゥモロー・ウォー」は「少子化」SF説、あると思います。
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