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北欧デザインで「一汁一菜」の器を作りたい DUKA1

プロジェクトのアイデアは北欧訪問から
Scandinavian Pattern Collectionのデザイナーは、北欧各地に散らばっていますが、私たちはできる限りデザイナーのアトリエや自宅を訪問しています。2014年8月には、フィンランド西海岸のヤコブスタッドという町に行きました。

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ヤコブスタッドは海が近く自然も豊富で、山がないので平地がどこまでも続く地域です。そんな大自然に近い街には美術大学があり、多くのアーティストが暮らしているそうです。

私たちはヤコブスタッドに暮らすデザイナーの自宅のテラスでランチをご馳走になったのですが、そのテーブルセッティングのなんと美しかったこと!「素敵〜」と声を上げてしまいました。庭のリンゴの木には真っ赤な実がたわわに実り、絵本の1シーンのようです。美味しいランチと楽しい会話はいつまでも続きました。

ただ、食事のメニューが何だったかと思い出してみると、前日から煮込んで作ったブロッコリースープ、地元のベーカリーのパン、農場のバター、そしてフィンランドの老舗ファッツェルの板チョコ、、、とてもシンプルでした。

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そのころ、日本では和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、海外でも和食ブームが広がっていましたが、日本食といえば、寿司刺身天ぷらでした。私も北欧からのゲストが来ると、お寿司屋さんに行って皆をもてなしていました。でも、そのときふと「美味しいご飯とお味噌汁、お漬物、だけでも、美しい器に盛り付けてお膳の上に並べたら、素敵な食卓になるかもしれない」と思いました。

北欧デザインで「一汁一菜」の器を作りたい、と企画を温めていた私にとって、大きく前進できた貴重な経験となったのです。この後、2015年春の展覧会に向けて、準備を進めることになりました。

by S

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