「こうあるべき」にとらわれず、「こうしたい」を積み重ねる毎日
「こうあるべき」から「こうしたい」へ:幸せを感じるための一歩
「今の生活に充実感がない」「何となく幸せを感じられない」。そんな感覚を抱えていませんか?私たちの多くは、日々の忙しさや人間関係の中で、そうした気持ちを抱えても「仕方ない」と流してしまうことがあります。でも、その感覚がずっと続くとしたら、それはあなた自身が何かを変える必要があるサインかもしれません。
行動を変えられない理由:「こうあるべき」の縛り
「何かを変えたい」と思っても、実際に行動を変えるのは簡単ではありません。その理由の一つが、「こうあるべき」「こうあらねば」という思考の縛りです。
例えば、友人から食事やお茶に誘われたときのことを考えてみてください。本当は疲れていて、家で休みたい気持ちが強いのに、「断ったら冷たい人だと思われるのでは」「誘いに応えないと相手を傷つけてしまうかもしれない」といった思いから、気持ちを押し殺して誘いに応じてしまう――そんな経験はありませんか?
一度や二度ならともかく、これが繰り返されると、次第に「なぜいつもこんなに疲れるのだろう」と感じるようになります。それは、あなたが「こうあるべき」という縛りに囚われて、自分の気持ちを後回しにしているからかもしれません。
「べき」から「たい」に変えてみる
こうした縛りから抜け出すために効果的な方法が、「べき」から「たい」に変えてみることです。つまり、「こうすべき」と感じていることに対し、「本当はどうしたいのか?」と自分に問いかけてみるのです。
例えば、「友人の誘いに応じるべき」という考えに対して、「今の自分はどうしたい?」と問い直してみてください。本当に疲れているなら、「今日は休みたい」と思うかもしれません。一方で、「友人とは楽しい時間を過ごしたいけれど、今日ではなく別の日にしたい」と感じることもあるでしょう。
大切なのは、自分の気持ちを無視せず、「こうしたい」を選び取ることです。そして、その選択をすることで、自分をもっと大切にできるようになります。
アサーティブなコミュニケーションで選択を伝える
「こうしたい」を選び取ったとき、それを相手に伝える必要がある場面もあります。このとき役立つのが「アサーティブなコミュニケーション」です。自分の気持ちを正直に伝えながらも、相手の気持ちにも配慮した言い方を心がけることで、良好な関係を保ちながら自分の希望を表現できます。
例えば、友人の誘いを断るときには、ただ「無理」と言うのではなく、「今日は疲れているからゆっくり休みたい。でも、別の日にぜひ会いたい」というように伝えることができます。こうすることで、自分の気持ちを大切にしつつ、相手に配慮した断り方ができるのです。
小さな「たい」の積み上げが未来を変える
「こうしたい」と思った行動が小さなものであっても、それを積み上げていくことが未来を変える鍵になります。例えば、友人の誘いを断るときに「今日は休む」と決めたこと。それは一見小さな選択に思えるかもしれませんが、その積み重ねによって、心に余裕を持つ時間が増え、日々の充実感を感じられるようになるかもしれません。
また、別の日に友人と会う選択をしたとき、「今日は心から楽しめた」と実感できる時間が得られるかもしれません。こうした「たい」に基づいた小さな行動が、結果としてあなたの幸せや充実感を形作っていきます。
私自身も実践して感じた変化
私自身も、「こうあるべき」に囚われて苦しくなった経験があります。でも、日々の中で「本当はどうしたいのか?」と自分に問いかけ、小さな「たい」を選び取ることを繰り返してきました。
例えば、以前の私は、頼まれごとを全部引き受けてしまう性格でした。頼られると「断るのは冷たい」「迷惑をかけてはいけない」という思いが強く、どんなに疲れていても、あるいは自分の予定を後回しにしてでも対応してしまうことがよくありました。
そんな自分に「本当に今これをやりたいのか?」と問いかけるようになり、少しずつ変化が生まれました。あるとき、知人から急な手伝いを頼まれたことがありましたが、その日はどうしても休息が必要だったため、「今日は難しいけれど、他の日ならお手伝いできるよ」と伝えました。相手も快く理解してくれ、結果的に自分の疲れを癒す時間を持てただけでなく、次にその知人から頼まれごとをしたときは、喜んで対応することができました。
こうして、「自分の気持ちを大切にしながら、相手に負担をかけない形で断る」ことを少しずつ実践していくことで、以前よりも心に余裕を持てるようになり、頼まれることへの恐れも減ってきたと感じています。
「たい」に向き合うことで生まれる変化
このような小さな「たい」に基づいた行動の積み重ねが、私自身の毎日を少しずつ豊かにしてくれています。気持ちに余裕ができることで、他の人との時間もより楽しく、充実したものになりました。
自分の気持ちに正直になりながら、小さな一歩を積み上げていくことで、あなたの生活もきっと変わっていくはずです。
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