世界をつなぐ
僕は老人ホームで働いている。
今日は物事が一斉に押し寄せた日だった。
健康診断をしながら、
看取りの方に、本人家族・Dr.・施設側で三者面談、
体調不良者の搬送対応、
がいっぺんに重なった。
#バッタバタ 。
そんな中でも
入居者さんがやってきて、
ご飯の時間を聞いてこられる。
【飯はもう過ぎましたんかな?】
他の方も、来られる。
【朝から何も食べてないけども?】
【何か手伝えることない?】と。
職員さんに対応いただくとして、
時間にして、5分。
同じ説明を繰り返すのがわかってるからか?
その5分が待てない、イライラする方をよく見る。
健康診断で人が動き回る中、
そのおじいさまは
「何かすることないかな?」
「ご飯はまだかな?」と。
自分の健康診断を
受けないといけない職員さんは、
「ちょっと待ってもらえますか」
「健診終わったらご飯なんで…」
とバタバタ。
おじいさまは納得できず、
ずっと同じ質問をされている。
まずは世界をつなぐ。
こっちに注意を向けてもらって、
目を見て、
文節を区切って、説明する。
すると
「あぁそうだっか。ほしたらまた
ご飯できたら呼んでくださいな。」
と、ご自分で部屋に帰っていった。
忙しい中でも、
入居者さんの対応は、
一回手も足も止まってから
目を見てした方がいい。と思った。
対応を流してる時は向こうもわかる。
当然。僕らより人生経験ある人達だから。
しかも、なんか周りがバタバタしてたら、
「何かできることないかな?」って思う。
それは、高齢の入居者さんも同じ。
【わちゃわちゃー!】
っとなってる時に、
そのまま周りの喧騒に負けないように
声を張り上げたとしても、意味は薄い。
よく理解いただけずに
何度も同じ説明を大声でするのなら、
初めからきちんと止まって、
世界が繋がってる状態で
ちゃんと伝えた方が結局伝わる。
しっかり対応してその5分を取るか、
軽く対応して1分で済ませるのを5回するのか。
入居者さんも職員さんも、
結局納得するのは前者のような気がする。
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