介護職のバカやろー。
僕は老人ホームで働いている。
問題。
おむつ、とはなんでしょうか?
ピンポン!
『正解は!』
「えちごせ…」
答えは、道具。(すぐ言う)
使い方によっては、
その方の生活の幅が広がり、
介助者の労力を減らせる、道具。
それを使うことによって、
不安なく外出できる、
日常生活がスムーズに送れるようになる、
そういうもの。
ただ、合う合わないがある。
使い方によっては、
あまり効果がないこともある。
考えることはいっぱいあるけども、
まず大前提、
僕たち若い年代は、
だいたいの人がおむつは使ってない。
で、基本トイレに行く。
そこを忘れてはいけないと思う。
なんらかの理由があって、
おむつという道具を使っている。
理由がないのにその道具を使っちゃうと、
生理的な力も使えないのでシンプルに出にくくなる。
あと、考える前に使っちゃうと、
臭いものに蓋という印象を、僕は受ける。
…そんなこと言いながら、使うんですけどね。
で、使う際は、
サイズ、
吸収量、
パンツかテープか、
その方の体格、
皮膚の状態、
動けるのかどうか、
排泄方法、
理解力、
援助量…
考える事山ほど。
ざっくり。
立てるならパンツタイプ。
難しければテープタイプ。
すきまがあると漏れる。
子供と大人の中間サイズ、とかもある。
すきまを埋める用のおむつとかもある。
ただ、
交換の手間、回数を減らそうとして、
重ねるのはあまり良く無い。
結局すきまができて余計に漏れて、
洗濯の手間が増えたり、
蒸れてスキントラブルになったりする。
スキントラブルが起こりにくい、
吸収した後もサラサラしてるタイプもある。
排便に特化したやつとか、
種類も山ほど。
あと、これ大事なんだけども、
うちは有料老人ホームなので
オムツ代は本人の負担になる。
たかがオムツと言えど、
ちりつもで結構な費用になる。
うちの自治体は、
医師の意見書があれば
確定申告の際に費用補助があるが、
そもそもその手続きが手間だったり、
あくまでも補助。
僕はいつも、
「オムツ代に月1万円とか払うなら、
お寿司食べにいきたいやん?」と、
安易に高いおむつ(吸収量の多いものが多い)
を使わないように職員さんに言う。
理由があればもちろん使うけど。
たかがおむつされどおむつ。
入居者さんで、認知症状のある方。
その方は、とても耳が悪い。
補聴器をつければ
なんとか意思疎通ができる。
意思疎通ができれば、
こちらの意図が伝われば、
援助拒否はない。
「じゃあ補聴器つければいいやん。」
と言う問題ではなくて。
そもそも補聴器をつけるまでに
職員さんは叩かれる。
『何すんの?やめて!』
バチーン!
身振り手振りで
補聴器をつけることを理解してもらい、
なんとかつける。
つけれたら、
協力してくれる。
ひっかき傷ができちゃう職員さんも。
【介護ってそんなもんでしょ。】
で思考停止はダメ。
確かに、手を上げられてしまうことはある。
だってね?
記憶障害がある方なら、
例えば夜中、
眠っているとき、
真っ暗ななか、
知らん人間がいきなり、
ズボン下ろそうとしてくるんですよ?
むちゃくちゃ怖いやん。
聞こえないし、
覚えてないし。
むちゃくちゃ怖いやん。
(大事なことなので二回言いました)
そりゃ手も出す。
その理解はいるけども、
だからといって
介護職だから叩かれていいわけではない。
悩んで、容量の大きいおむつを使うことにした。
僕はここまで考えてることを
職員さんにはあんまり言わない。
おむつ一つ変えるのに、
こんな説明毎回されたらちょっと困るだろうな、
と思うので。
そしたら職員さんが、
完全に善意で、
『あの方から援助減らすのは問題です!』
と。
批判みたいだが、
その職員さんはそんな意図はない。
文句を意見に変える。それが僕の仕事。
(でも意見っぽくいう方伝わるよ?)
確かにね、
床ずれができたりするもんね。
尿路感染を起こすかもしれないものね。
介護職は、叩かれても、
その人のことを思うものね。
介護職のバカやろー!!!
好きだーーー!!!!
僕の一存で、
夜間は大きいパッドを使うことに決定しました。
大正解はない。
だから、悩んで悩んで、
みんないい方向に持っていきましょうよ。
道具をうまく使っていい方向にっていうのは、
人間っぽくて好き。
最近はAI化が進んでて、
膀胱にどれだけ尿が溜まったかわかり、
排泄のタイミングが知らせてくれる道具とかもある。
でも、逆に言ったらただの道具。
使うものに目的がないとそれこそ宝の持ち腐れ。
はじめにも書いたけども、
その道具を使う理由と、目的があるはず。
…なんか排泄にこだわってしまうのが、
僕でいうと高齢者の方が、
使いたいと思って
使うものではないということと、
職員さんに、
僕らはただ排泄介助をするために
いる者たちではないんだよ!
ということを強く思うため。
しっかり考えて、
支援をしていこう。
全ての介護職の方へ。
好きです。
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