誰が言うとんねん!
僕は老人ホームで働いている。
ここ最近、管理者さんが
職員さんの面談をされている。
定期的な目標確認が面談の意図。
ただ毎日を過ごしてしまうと
成長しないわけではないけども、
どこへ向かってるのかが分からなくなる。
そういう意味で、
この面談は有意義だと感じている。
今日はベテランさんの番。
この方、介護歴も長くてハキハキしていて、
姉御的な存在。とても頼りになる。
副施設長が面談されたんだが、
実はこの副施設長、なかなかのポンコツ。
#多少は愛を込めてのポンコツ
この人だけでもう一つ記事書ける
ポテンシャルあり。
まぁ今日なにがあったかを
つらつら書いてみますと、
まず面談が事務所裏の、
人がバンバン通るスペースで始まる。
(え?そこでやんの?)
とは思ったがもう始まっている。
面談するために面談してるやん…
面談したという形を残すための面談ね。
せっかくやるなら
グッと深い目的を持って
個室でやればいいのに…
話しにくいんちゃうかな…
と思っていた。
すると事務所まで聞こえてくるぐらいの笑い声。
(雑談しとるやないか…)
なんでやねん、と思いながらも、
まぁコミュニケーションにはなってるか…と、
あとでお伝えしようと思っていた。
事務所でパソコンを打ちながら、
#ちゃんとケアマネ業務もやる
面談が終わるのを待っていたら、
ベテランさんがブスッとしながら
僕の横をさーっと通り過ぎていく。
『お、お疲れ様でした…?』と
声をかけたがそのまま無言でおかえりに。
副施設長、
「なんでや…怒らせてしまったみたいで。」と。
そんな場所であれだけワイワイやって
さらに怒らせるとかホントなにしてんだよ。
#ガチ目のポンコツ
聞けば、
注意をしたらブスッとなられた、と。
内容は、
「ベテランさんは仕事はテキパキできる。
もちろん頼りにしている。
その分ちょっとくだけてしまっていて、
入居者さん相手に敬語じゃない時があったり、
スピード重視!となってる部分があったので、
新人さんもあなたのことを見てるから、
そんなに必死になってやらなくていいよ。
と伝えたら、ベテランさんから
「私だって気にしてて、
なるべく敬語にしようって頑張ってるんですよ!
なんで私だけそんなこと言われなあかんのですか!』
と怒ってしまわれた。
なんでですかねえ。言い方ですかねえ。」
と聞かれたので、
『えっと、なんのための面談ですか?
ワイワイ笑い合うためのやったら失敗でしょうね。
ここを良くしようと思っての発言なら、
お互いに消化せんとあかんのと違います?』
と言ったらポカンとされてた。
#なんでポカンやねん
『んー、まぁ言い方だとしたら
ベテランさんに【必死になってる】とか
言ったら馬鹿にしてるみたいだし、
頑張って直そうとされてるところ、
つまり痛いところを突かれたらグサッともくる。
おかんに勉強しなさいって言われても
する気にならないじゃないですか?』
というと、
「それはならないですね」と。
#あんたがやってるのはそれだよ
ため息をつきたくなりながら、
ベテランさんは次の出勤までに消化してくれる、
と信じて、この話は一旦終わった。
そしてそのあと、
なぜベテランさんが怒ったのか、
その本質を見た。
事務所で副施設長と二人でいると、
利用者さんがひとり、
『手が痛いから湿布を貼って欲しい』と
来られた。
副施設長の方がドアに近いので
対応されたんだけど、
『あー、手が痛いのん?
そっかそっかぁ、オッケーオッケー、
湿布持ってくるわな。ちょっと待っとってな。』
敬語とは
聞き手や話題にのぼっている物事に対する、話し手による対人関係のわきまえ、特に敬意・へりくだりなどの気持を表す言葉づかい。また、そのための特別な言葉。
だーれが、言うとーんねーん!!!!
ベテランさんへの言い方が悪かったのか…
とか小手先の部分ではなかったようで。
そらあなたに言われても
響くわけないじゃない。
それを伝えると、
「いや、僕も気にしてるんですよ…
ホンマすいません。」と。
…この事から学ぶことがあるとすれば、
言うことを聞いてくれる。わかってくれる。
と思ってる人から違う反応が来たら
ショックは受けるんだろうな。
僕は近々、
みんなに個別で声をかける機会を
設けるつもりなので、そうなった時、
痛みを伴う覚悟をしとこう…。
と、
ふんどしと、兜の緒と、鉢巻きと
えーっと気を引き締めて取り掛かろうと思った。
#締めすぎ