ボクらのはたらく街”西院”の”おいかぜ”になるために
京都・西院。
西院はボクたち”株式会社おいかぜ”のみんなが日々働いている街です。
阪急京都線の西院駅近くの“あおい書店“を眺めると、高校生の頃に四条通をひたすら西に歩いて西院テニスコートに行ったことを思い出します。あのときは知らない土地に緊張していたけれど、打ち合わせを終えて阪急電車を降りて“あおい書店“を横切ると「あぁ帰ってきたなぁ。」って思ったりするわけです。
生まれ育ちが京都・宇治のボクは“西大路通り以西は京都にあらず”なんていう誰が言ったかもわからない言葉を真に受けていました。京都の西の端こと西院。唯一の接点は、高校生の頃、硬式テニス部で”西院テニスコート”に試合に来ていたことくらい。当時ボクたち高校生プレイヤーにとってテニスボールといえば“DUNLOP FORT”か“VAN CRAFT”の2つでした。FORTよりVAN CRAFTの方がイケていて、「テニスボールはVAN CRAFTでしょ!」っていう感じがありました。その“VAN CRAFT”主催の大会が“西院テニスコート”で年に数回開催されていました。私設の大会らしく自由な雰囲気で、大会参加の賞品も充実していた気がします。私設とはいえ、いつもの府主催の大会と参加する面子は変わらないので、当然のことながら白熱した試合だったはず。でもボクは試合のことよりも、その大会の自由な空気感に、慣れない・ドキマギしかしなかった・若干のトラウマのような感情を伴いながらの記憶だったりするのですが……
おっと。話が逸れましたね。
ボクの高校時代にとっての特別な場所ではあったけれど、まさか西院に事務所を構えることになって、しかも17年間も同じ場所で会社を続けるなんて想像もしなかった、人生って本当に何が起こるかわからないなぁと思います。
西院はおもしろい街です。
ボクは西院のことを愛を込めて”リトル十三”と呼んでいます。同じ阪急京都線沿線で、大阪を代表する飲み屋街の一つである十三を小さくした街という意味です。十三に似た飲み屋街らしいディープな空気を纏った、良い意味で”京都らしくない”場所だと思っています。その空気は本当に西院の駅周辺のごく一部だけで、少し離れると割と普通の京都の住宅街。でもその”ごく一部”がとてもおもしろい。ボクたち”株式会社おいかぜ”はその空気がほんのりとどくかとどかないかの場所に事務所を構えています。
阪急京都線の西院駅のプラットフォームに立つと「あれ?ここはNYの地下鉄?」というような錯覚を覚えたり、改装工事を終えたにも関わらず相も変わらず階下から恐ろしいほどの突風が吹き上げたり、駅周辺には本当に良い意味で”やけくそ“感のある呑み屋がひしめき合っていたり、”がんばり“とか”こうちゃん”とか“湯浅”みたいなド渋の名店があったり、“マンボ飯店“がビビるくらい美味しかったり、最近では“NOTTA CAFE“とか“Maker“とか“ROCCA & FRIENDS FLOW KYOTO“みたいな超絶オシャレなカフェができたり、ボクらみたいな中小企業から島津製作所さんや日写さんのような大企業まで、玉石混交・和洋折衷・リトル十三・やけくその街 西院。(愛を込めて。)
ボクがこの街を選んだのは、人の縁と単に事務所の家賃が安かったという、当時26歳だったボクの若者らしい理由です。でもいまでは、毎日はたらく場所であり、子育てをする場所であり、京都に西院があってよかった・京都に西院があるってのはおもしろいなぁと思っていて、ボク自身にお気に入りのお店がたくさんできたりして、はたらくことと暮らすことが入り混じって、もはや愛着しかないわけです。
そんな愛着の街 西院。この17年間ずっと考えていたわけでは無いけれど、ボクは西院に貢献したいと思っています。地域を盛り上げるためには”よそもの・ばかもの・わかもの”が必要って話がありますが、ボクたちはそのどれでも無いような気がします。改まって地域への貢献や社会貢献みたいなことを考えてみてもうまく答えにならない。そうやってぼんやりながらも”西院への貢献”みたいなことを考え続けてきて、最近になって少し結論めいたことに辿り着きました。
ボクにとっての西院への貢献はとてもシンプル。
ここ西院で売り上げて利益を出し続けること、西院ではたらく人を雇用し続けること、西院ではたらく人・暮らす人を支え続けることです。
”oikazeごはん”や”こどものためのでざいんぷろじぇくと ワワワ”のイベントでボクたちの会社を地域に開いていくこと、関わりをつくっていくことも西院への貢献だと思っているけれど、ボクたちが一番大切にしたいのは“株式会社おいかぜ”を継続し続けること。商売をやっている以上、その想いより強いものはありません。
未来のことは誰もわからない。いま事務所の移転先を西院エリアで探しています。このまま西院に居続けても、何かの理由で西院を去ることになったとしても、ボクはボクたちおいかぜは西院を愛し続けます。
ボクらが”おいかぜ”という会社を続けていくこと、”はたらくをつくる“ことで西院に住む人が増えること、ボクらが西院の呑み屋さんやカフェでただただ楽しい時間を過ごすこと、”oikazeごはん”や”こどものためのでざいんぷろじぇくと ワワワ”のイベントで地域との関わりをつくること、それら全部が“ボクたちがはたらく街 西院“にとっての”おいかぜ”になればいいな思いながら、今日も明日も明後日も西院で“だれかのおいかぜになる”と叫び続けていきます。
最後に。
ボクと取締役の佐野さんはいろいろカタチを変えながら昔から、もう随分長く一緒に仕事をしてきていますが、他の人に2人の関係を”ただの呑み友達”って説明したりします。もちろん大事な話もするけれど、呑みに行くとただただ楽しいだけ、みたいな関係です。まあ佐野さんってほんとにおもしろい人なんですよ。そんな佐野さんとボクの2人が大好きな西院の呑み屋さんとかお店をこのnoteで紹介するって面白いなぁと思っています。20年近くの付き合いになるもう1人の取締役である峯くんも交える手もあるな。なにが良いってボクらが楽しいなぁと思っているわけです。おいかぜのスタッフやボクたちに関わってくださってる方々と一緒に紹介するってのもやってみたい。楽しそうでしょ?