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20年目もだれかのおいかぜになるために

株式会社おいかぜの第20期がはじまりました。

ボクが「もうすぐ20周年で…」って早くから言い過ぎたせいで「おいかぜさん20周年おめでとうございます!」ってお声がけいただくことがあるんですが、まだちょっと先なんです…すいません。

どうなんだろう、周年っていろんな解釈があるかもですが、おいかぜ的にはボク的には第21期が20周年という定義でおります。つまりあと1年後です。

前期は広報室のチームビルディングを中心にやっていましたが一進一退。上手くいっていることもあるけれど、上手くいっていないこともある。後述しますがボクなりの大事にしたいキーワードも出てきたりで、少しずつではありますが前へ進んでいます。20周年が全てではないものの、やはり大事にしたい1年ではあって、いろいろ仕掛けていきたいなと思っております。

丸19年の経営者生活を過ごしてみての第一声は「やっぱり経営って難しい」ってことです。いわゆる経営資源っていうと”ヒト・モノ・カネ”って言われますが、最近でいうとその3つにプラスで”情報”ってのも入りますよね。これら4つのバランスを取ってやっていくのって大変です。ましてや40名を超える大所帯になった弊社株式会社おいかぜは一つ一つの舵が重くなった感覚があります。縦割りになったとか承認文化が加速したとか、そういう旧態然とした文化が根付くことはあり得ないとしても(ボクが許さない)、ボクが一人で会社を動かせていた時代とは別物。セクションを整備して意思決定と指揮系統をシンプルに配置していくしかありません。それで解決できる経営課題は多いはず。そんな日々です。

取り立てて”ヒト”の面で言うと、プロダクション事業部・プラットフォームソリューション事業部、うちの柱となる両事業部のスタッフ、キャラクター・スキル含め良い人材が揃ってきたなぁという所感で、今期も存分にみんなが活躍できる場面をつくっていきたい。人が成長してくれたり、活躍できる場面をつくったりすることはボク自身が19年経っても変わらず楽しいし、やり甲斐を感じたりします。そこがボク的に思う経営の醍醐味かもしれません。

さて毎期恒例のこの期初の投稿、会社の区切り、特に20周年まであと1年というこのタイミング、もっと意気込んで決意表明したいところではありますが、どの1年も等しく大切なわけで、地に足つけながらできることを頑張っていきたいと思っております。

ボクの1年前のnoteを読んでいると”地固め”をキーワードにして、以下の3つについて書いていました。

1、おいかぜの”リーガルとリテラシー”の言語化
2、運用・保守の重要性の再認識
3、やさしくて・やわらかい場所づくり

この3つの中で一番うまくいったのは「2、運用・保守の重要性の再認識」。プロダクション事業部内に”サポートチーム”をつくって運用まで持っていけたこと。今期も引き続き重要課題で”ハコをつくっただけではおわらせない”を合言葉に、WebサイトやWebシステムの運用・保守業務を積極的にお手伝いしていきたいと思っております。

残りの2つ「1、おいかぜの”リーガルとリテラシー”の言語化」「3、やさしくて・やわらかい場所づくり」については道半ば。前者は今期も引き続きオフィシャルサイトリニューアルPRJと絡めながら取り組んでいきたい。後者についてはとても定性的でゴール設定ができないので、まだまだやらなきゃいけないことがありそうです。おいかぜという会社自体が”やさしくて・やわらかい場所”になれたら、ならなきゃって思っています。こちらも後述します。

さて改めまして、今期20期をどういう意思で会社運営をしていくか、6つの項目に分けてご説明します。

1、サポートチームをネクストレベルに

第19期にチームビルディングの大枠が進んだおいかぜ”サポートチーム”。プロダクション事業部内で”運用・保守業務””アシスタント業務”の2つを担当してもらっています。”運用・保守業務”はチーム内でサポート対応時間をシフトを組んでローテションする体制、”アシスタント業務”は業務単位で担当者ベースで進行、これらはとてもうまく軌道に乗りました。

業務の流れは前期にできたので、今期はチームとして案件量を増やすための効率化と合理化を進めます。さらに業務のクオリティを上げて、おいかぜのサポートチームがお客さんのWebサイトやWebシステムの更なるおいかぜになります。もちろんグラフィックデザインについても。

2、広報室のチームビルディングと広報業務のアップデート

前期からの引き続き広報室のチームビルド、広報業務の定義とアップデートです。この記事を執筆時点ではありますが、現在京都移住計画さんで採用募集をしております。この記事内でボクを含めた4人の言葉で、目指している広報室・広報業務についての言語化をしております。

特筆すべきは"おいかぜさん"として”社外的には広報のフィルター・社内的にはクレド:行動指針”を設定したこと。このおいかぜさん”というキーワード選びはとても良い発明なんじゃないかと。ボクたちの広報はおいかぜさん”って言葉を中心に展開していくことになりそうです。

そうそう。前期はこんなチラシをつくりました。ボクたちなりのクリエイティブの上流工程に対する態度表明。いままでもやってきていることだけれど、きちんとうちでもやってますって発信していかなきゃってところです。おいかぜさーーん”って声掛けてもらってる感じがポイントです。何か新しいことをはじめるとき、何かを変えたくてどこから手をつけていいかわからないとき、そんなときはおいかぜさーーん」って声をかけてくださいね。

3、プラットフォームソリューション事業の認知拡大

10周年以降、おいかぜを外から見たときに存在感が強いプロダクション事業。裏を返すとプラットフォームソリューション事業の認知が低い、「おいかぜさんってサーバとかネットワークのITインフラのこともやっておられるんですね!」って仰っていただくことはしばしば。前述の広報のことや、後述の20周年のこととも関係してきますが、ボクたち株式会社おいかぜにとってプロダクション事業とプラットフォームソリューション事業は同じくらい大事な軸、どちらも存在感を出していきたい。

Covid19以降、オフィスをとりまく環境、働く環境が激変しました。より必然性が上がったITインフラ。そこに対しておいかぜがお手伝いできること、解決できる課題がたくさんあると思っています。

働くためのITインフラ環境のおいかぜになりたい、そんな気持ちです。

4、お客さんに課題の切り分けをさせない態度表明

広報のところで書いたチラシの話が一例ですが、前期にいろんな方々と対話をしてみて感じたこと、それはクリエイティブやソリューションの手前の「誰に相談したらいいかわからない」「何から手をつけていいかわからない」というフワッとした悩みをお持ちの方がとても多いということでした。

「Webサイトをつくってください」とか「ネットワークスイッチを入れ替えてください」という具体的な依頼が多いのは多いですが、「こんな新しいことを始めたけれど広報に悩んでいる」とか「自宅リモートワークの仕組みづくりを進めたい」「事業承継を進めないとだめなんだけど…」など抽象度の高い課題が増えてきています。

そんな「誰に相談したらいいかわからない」「何から手をつけていいかわからない」ときは”おいかぜさーーん」って声を掛けてください。手前の課題や問題をボクたちが一緒に紐解いて、そしてクリエイティブやITインフラソリューションであればもちろんおいかぜでお手伝い、ボクたちの専門分野でなければ長年京都で培った人脈で適切なパートナーさんや企業さんを紹介しますよ、という態度なのです。

今期はその態度を実際のビジネススキームに組み込んでいこうと考えています。要はプランニングや言語化や設計のための上流工程と実際の制作などの構築工程に案件としてきちんと分ける。Webサイト制作を例に挙げると、ご相談いただいた最初のタイミングでサイトマップやサイトボリュームって決まらないことが多い。その時点で制作完了を見通すことって難しい場合もあるので、2段階に分けることでWebサイト制作における、お客さんの”よくわからない”を可視化できる。おいかぜの良いところは上流から下流、ましてや運用・保守まで、プロダクション・プラットフォームに関わらず”つくる”ことに関してどのフェーズでもお手伝いをさせていただけるというところなんですが、そういう一番最初の課題設定から伴走できるようになっていきたいと思っています。

5、20周年に向けて

もう何年かけて20周年って言ってるんだって感じですが、それも最終盤。いよいよ1年後に20周年本番を迎えます。いままさにボクが社内向けの企画書をつくっていて、やるべきこと・やりたいことをまとめています。この企画はほぼ広報的な側面なので、みなさんにご覧いただく場面もあると思います。サイトに関わることやコンテンツのことや、状況が許せばイベントもできたらと。盛り込み過ぎて企画倒れにならないように、そして「あ。おいかぜさんやってはるね!」って注目してもらえるような20周年にできたらと思っています。

とはいえ20周年はあくまで通過点。30年40年50年と続く企業になるための20年間の総決算と未来への宣言の場だと思っています。がんばります。

6、やさしくて・やわらかい場所づくり

前期19期も退職者が数名ありました。関係性は変わらず良好なまま人、おいかぜに少なからず不満を抱えた人、職種としてうまくはまらなかった人、次のステージにステップアップしていく人、いろいろな事情があっておいかぜを去っていきます。

人生は判断の連続で、トレードオフの連続です。おいかぜを辞めるという決断をした人に、残念だなぁ寂しいなぁと思うことはありますが、よっぽどのことがない限り何かわだかまりを持つようなことはありません。おいかぜにいるときはもちろん、おいかぜを去ったあとも、方法は変わったとしてもその人のおいかぜになりたいって思っています。ボクの正直な気持ちです。

でも残念ながら去っていった”すべての人”と地続きな関係性を築けていません。「そんなことは不可能じゃない?」って思う方もいらっしゃるかもしれませんが、なんとかうまく実現できないかなって思っています。

昨年ボクはこういうふうに書いています。

ボクが会社の移転を考えるとき(良い物件とボクの力不足でぜんぜんうまく進んでいませんが…)、建物とか空間をつくりたいというよりはその”やわらかい場所”をつくりたいって感じです。COVID-19が加速させた”働く場所の遍在化による、働く時間の細分化”を包み込めるような、”働くと暮らすが溶け合う”ような”やさしくて・やわらかい場所”づくり。その場所は概念であり、実際の場所であり、働き方であり、役割であり、仕組み・制度である、そう思っています。もしかしたらおいかぜという存在自体が”やさしくて・やわらかい場所”を目指しているのかもしれません。

考えていることはまったく変わってなくて、こういう概念としての場所づくりをしていけたら。ボクたちが株式会社おいかぜという名前に相応しい存在になる、「おいかぜさん」という概念としての人格をつくっていけるんじゃないかって思っています。

前期のボクの文章の中に”やさしくて・やわらかい場所”を社内のどこかにつくりたいという記述がありました。ボクの中で少し変化していて、上記の「おいかぜという存在自体が”やさしくて・やわらかい場所”を目指している」という方向が強くなっています。組織の中に有機的な場所をつくるのではなくて、組織全体が有機的であることを目指す。

「風にはかたちがない」
「風はフレキシブル」
「風にはいろがない」
「風はときどきで変わり続ける」

おいかぜの行動指針に書いている風の性質をそのままに、フレキシブルで愉快でやさしくて・やわらかいおいかぜに。

さいごに

去年の結びに書いてあることで継続中の案件がたくさんあることに気付きました。

今期もいろいろな取り組みをしていく予定です。そろそろオフィシャルサイトのリニューアルはしたいし、デザインもエンジニアリングも精度やクオリティは上げていきたいし、こどものためのでざいんぷろじぇくと ワワワでは新しい企画を考えているし、スタッフの評価制度はアップデート中だし、事務所の移転も引き続き検討中だし、プロダクション事業部プラットフォームソリューション事業部それぞれで素敵な会社さんと業務提携の話も進んでいます。

ワワワも業務提携もまだ実を結んでいません。準備継続中です。あーぜんぜん終わってない!って考えるか、膝を曲げて跳び上がる準備をしていたと考えるか、それはボク次第です。そういう意味では第19期に引き続いて第20期も”地固め”の1年になるような気がしています。

いろいろ閉塞感が続く世の中ですが、きちんと地固めしながら、風らしくうまくすり抜けていきたい。第20期も株式会社おいかぜらしい宣言です。

今期も“だれかのおいかぜになる“になるために、ビジネスだけでなくあらゆることで風らしくフレキシブルに愉快なおいかぜに。

第20期も株式会社おいかぜを何卒よろしくお願い致します。

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