身近にいる!?自分もなってしまう!?『裸の王様』現象
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日常生活でもビジネスシーンでも起こる『裸の王様』現象。企業で発生すると組織が機能不全を起こし経営は悪化、離職者も増えていくという世に言う『ブラック企業』化してしまいます。なぜ発生するのか、発生を防ぐ方法などを解説しています。
■誰にとっても身近な『裸の王様』現象
ご自身の身近に「『裸の王様』になっている人がいる」、もしくは振り返ってみると「『裸の王様』になっていることに自分自身が気づいていなかった」経験があるかもしれません。
周囲に反対や批判をしてくれる人がいないため、自分自身を理解できないまま振る舞い反感を買ってしまう『裸の王様』現象は、誰にとっても身近であり、日常生活でもビジネスシーンでもよく起こる事象です。
■『裸の王様』現象とは?
『裸の王様』現象の発祥などは、以下の通りです。※「『裸の王様』現象」は学術名などではありません。
◆『裸の王様』の由来
『裸の王様』の由来は、デンマークの作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン氏が、1837年に発表した童話からきています。
普段から周りの声を聞き入れなかった結果、裸でパレードを行ってしまった王様の物語から、「批判や反対意見を受け付けず、本当の自分を理解していない権力者」の例えとして、用いられています。
さらにこの童話は「本当の自分を理解していない王様」という一面のほかにも、詐欺師である仕立て屋が作る「(王様が着ているという)馬鹿には見えない衣装」が、「自分には見えないが見えないと言うと自分が馬鹿」ということになり、「他の人々も素晴らしい衣装だと絶賛しているので自分も同調しよう」といった、取り巻きの家来や多くの町民の「周りに同調して本当のことを王様(権力者)に言えない」という心理も取り上げられています。
◆社会心理学では『多元的無知』と呼ばれる事象
上述の童話『裸の王様』は、社会心理学で『多元的無知』(集団的無知)と呼ばれるバイアスとされています。
『多元的無知』とは、特定の社会的集団の構成員に見られるバイアスの一種で、「実験的社会心理学の父」と呼ばれるアメリカのフロイド・ヘンリー・オールポート氏とダニエル・カッツ氏、リチャード・シャンク氏によって提唱されました(時系列的にはアンデルセン氏の童話の後)。
多数が「良い」と主張するものを誰も否定できなくなってしまい、結果的に集団として誤った方向に行動してしまう現象を指します。
◆『裸の王様』現象と『同調圧力』
デンマークの童話を由来とする『裸の王様』現象ですが、「空気を読む」「(言葉で伝えなくとも)文脈から真意を読み取る」「暗黙の了解」といった特徴のある日本において特に発生しやすい現象と言えます。
その日本では、『同調圧力(同調バイアス)』も発生しやすい傾向があります。
この同調圧力(同調バイアス)と『裸の王様』現象(多元的無知)は、「空気を読む」「他の多くの人と同じ意見・行動をしなければならない」という心理的影響が類似していますが、関係性としては「多元的無知(集団的無知)の根源にあるのが同調圧力」とされています。
個人的には、より権威性が影響するのが『裸の王様』現象と考えています。
■『裸の王様』現象が発生する例
この『裸の王様』現象(多元的無知・同調圧力)は、誰にとっても身近で、日常生活でもビジネスシーンでもよく起こる事象です。
◆学校の授業や大学の講義
難解な学校の授業や大学の講義を受けた際、誰もその授業内容や講義内容を理解できていないにも関わらず、生徒や受講生それぞれが「理解できていないのは自分だけかも知れない。理解していないと知られるのはイヤだから、わかったフリをして頷いておこう」としてしまう。
◆ミーティングでの発言
参加するメンバーの誰もが自身の本音を言い出せず、誰も望んでいない決定をされてしまうのも発生例の一つです。
「この流れを乱す意見をしてしまうと空気が読めないヤツだと思われてしまう」と、みんなが参加メンバーの多くの考えを推測して、自身の意見を述べずに多数に合わせた言動をするというケース。
◆サービス残業をしてしまう
最近は働き方改革によって是正が進んでいますが、「上司がまだ残っているから」「(自分はもう帰りたいけど)他の人たちはそう思っていないだろう」と自身の中で思ってしまい、社内で残業が常態化してしまう。
◆リモートワークできるのに出社してしまう
リモートワーク(在宅勤務)の制度が社内にあったとしても「上司が出社しているから」「ほかの同僚はみんな出社しているから」と思い、結局出社を続けてしまう。
■ビジネスシーンでハイリスクなのが経営者や役職者の『裸の王様』化
企業組織内でリスクが高いのは、経営者や役職者の『裸の王様』化です。
経営者や役員、高い等級の社員が『裸の王様』になってしまうと、組織が機能不全に陥ってしまい『ブラック企業』化してしまうリスクが高まってしまいます。
◆経営者や役職者が『裸の王様』になることで起こる悪影響
「組織の掲げる目標を達成するために、活動することで得られた情報を共有し、発生する課題を解決・改善していく」のが、在るべき企業組織の姿ですが、その企業組織内で高い権威性を有する、業績に大きく貢献した(している)高等級の社員や役員、もしくはワンマン経営者がいる場合、活動している現場の事実に基づいた情報がそのまま伝わらず、耳障りの良い情報だけが届くようになってしまうことがあります。
発生した課題や問題といった「悪い情報」が排除され、「良い情報」だけ届くようになると、「自身の思い通りに物事が進む」と考えるようになり、自身の考えと異なる意見を述べる社員を排除する『裸の王様』と化してしまいます。
さらに『裸の王様』と化すことで、「良い情報」だけをもとにした業務指示と現場が目の当たりにする実状に乖離が生じ、組織としての一体感が失われ、生じた乖離を埋めるためのムダな業務が増え、社員の業務負担も増えることになります。
そんな状況下になった際、改めるよう苦言を呈する社員は周りにはおらず、だんだんと組織は停滞し、ゆくゆくは経営が悪化し離職者も増えていく、世に言う『ブラック企業』になってしまいます。
■『裸の王様』現象の発生を防ぐには?
では、この『裸の王様』現象の発生を防ぐには、どうするべきでしょうか。
この続きに関しては、こちらのページをご覧ください!
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