コロナ禍で強まる『同調圧力(同調バイアス)』の良し悪しとビジネスへの応用
多数派が少数派に価値観を暗黙的に強制する『同調圧力』。なぜ発生するのか、メリットやデメリット、日本でよく見受けられる理由やビジネスへの応用について解説しています。
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■『同調圧力』とは?
周囲の人々や面識のないSNSなどの多数の意見や、行動の「常識」や「普通」「ルール」という価値観を、少数意見に暗黙的に強制する『同調圧力』・『同調バイアス』。
「空気を読む」「他の多くの人と同じ意見・行動をしなければならない」というものです。
英語では、「peer(仲間の意味)」と「pressure(圧力の意味)」を合わせて「peer pressure(ピアプレッシャー)」と呼ばれています。
ちなみに、同調と協調の違いとしては、同調は他の多くの人に合わせる意味であるのに対して、協調は意見が異なっても互いに譲り合って協力する意味になります。
互いに助け合う・調和を図るという前向きな意味である協調に対して、恐怖や不安が伴うのが同調なので、意味が異なります。
■日常生活における『同調圧力(同調バイアス)』の具体例
「みんなが選んでいるから自分も」「(自分の意思とは違うけれど)みんなと同じにしなければならない」と思う『同調圧力(同調バイアス)』の具体例としては、以下が挙げられます。
・飲食店に行列ができていると、「美味しいだろう」と思い自分も並ぶ
・「みんなが着ているから」「流行りに乗り遅れたくない」と思い、流行のファッションを購入する
・SNSで多くの「いいね」がついている投稿を見ると、自分も「いいね」を押してしまう
・口コミレビューが良い・評価が高いものを思わず買ってしまう
■なぜ『同調圧力(同調バイアス)』が発生するのか?
・嫌われたくない・孤立したくない
人間は群れの中で生きているため、自身が所属するコミュニティ(学校や職場など)から外れてしまうことに本能的に恐怖を抱いています。
また、集団にとって異質な存在は排除するという集団心理が働くため、同調することで嫌われたり孤立しないような言動をするようになります。
・安全でいたい
群れの中で生きていくうえで、集団から排除されることはリスクを伴います。
そのため、周りに合わせることで集団に所属して身の安全を図ろうとする本能が働きます。
■『同調圧力(同調バイアス)』のメリットとデメリット
◆『同調圧力(同調バイアス)』のメリット
デメリットが目につく『同調圧力(同調バイアス)』ですが、メリットもあります。
・人間関係が良好になる
人間は自身と同じ意思を持つ人に親しみを覚えるため、周りの人々に同調することで、人間関係が良好になることがあります。
好きなことも嫌いなことも一致すれば仲間意識が強くなり、何か困ったときに相談できたり助けてくれたりと、円滑な関係性を構築することができます。
・メンタルが安定する
周囲と同調することで「集団に所属できている」「溶け込めている」と感じて、安心感を得ることができます。
・責任のある決定をしなくて済む
多くの人間は、自身で物事を決定することにはストレスを感じます。
何かを決める際にも、周りに同調して同じ選択をすれば、迷うこともなく決定するストレスも軽減することができます。
◆『同調圧力(同調バイアス)』のデメリット
上述のようなメリットもありますが、同調し過ぎることで、さまざまなデメリットも生じるようになってしまいます。
・自身で考えるという思考力が低下する
同調し過ぎると、周りに合わせることが思考の主となってしまい、自身で考えたり決定したりする力が低下することになります。
・正しいのか間違っているのか判断できなくなる
周りの多数派が正しいと無意識に思うようになり、もしその決定が間違っていても自身で気づくことができなくなってしまいます。
そのため、気づけば間違ったことに加担してしまう恐れがあります。
・チャレンジ精神が弱まってしまう
周りに合わせすぎてしまうことで、周りとは異なる選択をすることに恐れを感じて萎縮してしまう、新しいことにチャレンジしなくなってしまう思考が強くなってしまいます。
■『同調圧力(同調バイアス)』と『バンドワゴン効果』
『同調圧力(同調バイアス)』と近しい心理作用として、他者に影響を受けて判断や行動を促される心理事象である『バンドワゴン効果』(※)があります。
「バンドワゴン」とは行列の先頭を行く「楽隊車」を意味し、「みんなが持っているなら自分も欲しい」「世の中の流行に乗り遅れたくない」という心理が作用することで効果が発揮されます。
※『バンドワゴン効果』の詳細に関しては、こちらの記事をご覧ください。
どちらの心理効果も、周囲との同じ選択・決定をすることで安心感や信頼感を得られるという効果があります。
強制力が強くない中で、自身が能動的に周囲と同様の選択や決定をするのが『バンドワゴン効果』、「周りの人たちと同じ選択・決定をしなければならない」と強制力が強く働くケースが『同調圧力(同調バイアス)』に該当すると考えられます。
■『同調圧力(同調バイアス)』が日本でよく見受けられる理由
集団生活をする人間によく生じる同調圧力ですが、特に日本社会、日本人においてより顕著に出やすい事象とされています。
確かに日本人の国民性として、他人の影響を受けやすい、集団行動を好むと評されることがあります。
集団の中での人間関係や利害関係、雰囲気から状況を推察する「場の空気を読む」、この「場の空気を読めない」ことを指す(今では死語ですが)「KY(空気が読めない)」などは、独特な日本をあらわす象徴的な言葉といえます。
なぜ日本で強い同調圧力が起こるかについては、地理的要因や文化的要因が挙げられます。
この続きでは、『同調圧力(同調バイアス)』のマーケティングシーンでの5つの活用例などについて解説しています。
こちらのページをご覧ください!
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