過去を美化したり過少評価してしまう!?『回顧バイアス』
■回顧バイアスとは?
『回顧バイアス』とは、過去の出来事が記憶によって歪められて、過去の事実と記憶の間にギャップを生じさせる心理事象のことです。過ぎ去ったことを懐かしんで「昔はよかった」と美化して思い出すこと、とも言えます。
認知バイアスの一つであり、『バラ色の回顧』や『過去美化バイアス』とも呼ばれています。
この『回顧バイアス』が発生することで、現在の思考や判断に影響を及ぼすことになります。
■回顧バイアスが発生するメカニズム
人間には、過去の良い出来事と悪い出来事を記憶していた場合、相対的に良い印象の記憶が残りやすいという脳の働きが備わっています。
こういった自己防衛機能が発揮する理由としては、悪い出来事ばかり記憶していると精神に異常をきたしてしまうからだと思われます。
そんな記憶を歪める働きが機能することによって、過去を肯定的に捉えるケースが増え、ストレスが軽減し自尊心や幸福感を維持する効果をもたらしています。
■回顧バイアスによって『美化』されるケース
◆自身の『若さ』に憧れる
齢を重ねることで、若い頃にできたことができなくなってしまうケースが増えるため、齢を重ねた今の自分と若い頃の自分を比較&若い頃の記憶を美化することで「若い頃はよかった」と錯覚してしまう。
◆『過去の選択や決定』を肯定する
人は、自分が過去にしてきた選択や意思決定を否定されたくないので、過去の選択や決定によって失敗した経験があったとしても、理由を後付けして「良いことだった」と捉えて美化してしまう。
◆企業の創業者が『創業当時』に立ち戻ろうとする
企業の創業者が、創業当時を美化して「初心に戻ろう」と当時の手法や体制に原点回帰しようとするケース。
実際は創業当時に用いていた手法が有効でなかった・人員体制が芳しくなかったとしても、過去を美化して戻してしまうことでデメリットが発生する可能性も。
■回顧バイアスによって『過小評価』されるケース
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BtoBマーケターより。
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