【実践事例紹介】「学校のみんなの役に立つようなプログラムを作ろう」飯塚市立立岩小学校
みなさん、こんにちは！Pepper 教育ブログ編集部です！
Pepper導入校のみなさんの実践事例をご紹介するシリーズ第３弾です。
（前回第２弾はこちら：https://note.com/sbr_pepper/n/nc4c76f5bb3f0）
今回は、2019～2020年度の飯塚市立立岩小学校での活動をご紹介します。担任の金高先生にお話を伺いました。
↑立岩小学校６年生代表チームの素敵な笑顔！
編集部：2年越しのチャレンジだったのですね。「カギを管理するPepper」とは、どのようなプログラムでしょうか。
金高先生：次の授業のために体育館のカギを児童が職員室に借りに行くと、前のクラスが返し忘れて借りられないことがありました。「カギを管理するPepper」は職員室の前に設置されていて、タッチするとどこのクラスにカギがあるのか教えてくれます。児童は授業の間の５分休みという限られた時間内に鍵の受け渡しを行うことができます。
編集部：鍵の受け渡しという課題を児童の皆さんが発見したのがすごいですね。
金高先生：校内放送で「○○の鍵をお持ちの方は、職員室までご連絡ください。」と流れる事が多くありました。一方、地域課題を考える授業で、社会のフィールドごとにどんな仕事をしているのか挙げていた時にホテルで鍵の受け渡しをする仕事があると児童が気づいたんです。学校でも体育館の鍵が借りられているよね、Pepperで何か出来るんじゃない？と話が進みました。
編集部：プログラミングに取り組む児童の皆さんの様子はいかがでしたか。
金高先生：児童たちの可能性が広がっていくのが感じ取れました。
最初にプログラミングの授業をした時は、頭が「？」でいっぱいで、投げ出してしまいそうになっていましたが、Pepperを見ると「すごい」から始まって、「どうなっているんだろう」と疑問を持ち、熱心に取り組んでいました。5年生が市の大会に出場して、２位という結果になりました。全国大会には惜しくも届かず、その開催の頃には「悔しい、もっとやりたい」と気持ちが変化していて。プログラミングの外部講座に参加する児童もいました。
そこで、６年生でも「鍵を管理するPepper」で、Pepperのプログラミングに取り組みました。２年目はプログラムを見直す段階に入っていて、「低学年の子が使いにくいし、機能をシンプルにしよう。」と改善を繰り返していました。色々試行錯誤してゴールにたどり着く姿勢は、他の教科の学びにも繋がっています。
編集部：周りの児童の皆さんに影響はありましたか。
金高先生：「カギを管理するPepper」のおかげで、普段は緊張して職員室に入ってくる低学年の児童が、Pepperを触って嬉しい！という気持ちで普段より明るい声で職員室に入ってくるようになりました。それを聞いた担任の先生が、「これどうなっているの？」とPepperに興味を持ってくれることもありました。ICTへのイメージがポジティブになったと思います。
編集部：周囲の先生のICTへのイメージも変わったのですね。もしICTが苦手という先生にアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけますか。
金高先生：私自身、Pepperに出会った時に何やればいいか分からなかったので、本当に簡単なプログラムから始めました。ICTの必要性とともに「意外に簡単だな」と気づいてもらうのが重要だと思います。今、校内の先生に向けて、タブレット端末の自主研修を行っています。児童が取り組む前段階として、まずは先生たちにICTを身近に感じてもらいたいなと。
〇インタビューを終えて
金高先生、飯塚市立立岩小学校の皆さん、ありがとうございました！
校内の事象と、地域課題の授業内容を結び付けてアイデアを生み出した点が非常に印象的な事例でした。また、ものごとを推進するときの「好き」のパワーを実感しました。金高先生や児童の皆さんがプログラミングを楽しんで取り組む魅力的な姿を見ると、興味をもった他の児童や先生も周りに自然と集まってくるのですね。
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