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"何を納品するか"を考えたことありますか?Nue incが感じた違和感と新しい納品

ぬえさんとしても初の試みとなったUMIKARA オンラインショップが公開されました。何が初の試みかっていうと、うちで作ってないんです。

何いうてんねんと思う人もいるかと思いますが、あるとき福井県にお呼ばれしまして、漁港一帯の再開発計画の相談でした。

施設に先行して、地場のものをしっかり商品として作り、販売できるECサイトを作りたい(と、ほか色々なことを変えていきたい)という相談を受けて現地の人たちと飲み、会話を重ね、「うん、うちら作るのやめよう!」と判断しました。
 
カッコいいサイトとか、可愛いサイトとか、面白いサイトとか
僕らの周りのクリエイターたちと作れば、良いものができる。
もちろんその選択肢もあるけど、もう一つ自分が選んでこなかった選択があるなと思ったんです。で、出した結論が「地場の者で作る」という判断でした。
 
なので、僕は応援。これ違う。これいいね。とか。
現地の構築メンバーには弊社イソさんが常に並走して、助言をしていく。
このサイトをつくってるのは、この町の人。
デザインも、言葉も、写真も、ぜーんぶ。
もちろん時間もかかる。いつもはサクッと終わることもじわじわ進む。
それでも、僕らが納品すべきは現地の人たちの「僕らが作った」という実感なんじゃないかと思うんです。
 
で、僕らがとった方法は「先生を呼んで、町のみんなに教える」学校方式。
まず言葉の先生としてコピーライターのタナチーこと田中裕一を連れ出す。
ワークショップを通じて、自分の言葉で説明できるように教えこむ。その間僕は ビールを飲む。

次に写真の先生としてカメラマンの町田さんを連れ出す。
光の勉強から、ブツ撮りの機材セットアップ、レタッチなどの現像作業まで。自分たちで作ったプロダクトを自分たちでちゃんと写真が撮れる知識と経験を与える。


デザインについては、制作をしながら教えていく。
次は広報の先生を連れていく。みんなどんどん出来るようになっていく。
見ていてめちゃくちゃテンションあがるんよ、これ。
 
今まで地方に呼ばれてイカしたもん納品しておわりってのが多かった。僕だけじゃなく、同業なら一度はあるかもしれない。数年後いくと何も変わっていなかった。その虚しさや自分の方法の過ちを考えたりしていた。

なのでしっかり関わり合える地方としか組めないと言い切ってきた。でも、考えを改めてみると、自分がいなくてもできるようになれば、それが一番の僕らがが与えれる影響なんじゃないかと思うのだ。
 
わからないことがあれば先生に聞けばいい。
うまくいかないことがあれば、俺らが飲みにいくし語り合おう。
まだまだ始まったばかりのプロジェクトですが、ぜひ応援してあげてください。
僕がやたらマヒマヒあげていたのは彼らと一緒にいたから。マヒマヒいいぞーいい個性だぞー。
 
僕より、うちのイソさんが必死こいてやり切ったお仕事です。
子育てして大変なのに顔を見ないと始められないと同行したり、家族で街に触れてくれたり。超大変だったと思う。オペレーターは家で対応することを選ぶだろう。彼女はしっかりプレイヤーだなと思う。我を持って関わる大切さを証明してるなと思う。
 
今度、こんこんでUMIKARAナイトやろう。
ECで買い込んで食いまくるか!
みんなも買ってね!


いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。