自分を解き放て〜心地よい時間のため〜
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1、心地よい時間
“心地よい時間“とは、それぞれが「誰かの生活場面」のなかに生きる時間を意味するのではなく、「自分自身の現実」のなかで暮らす時間についてである。
人間は1人で生きられない。だから最低2人以上のコミュニティーに属する。そのコミュニティーにいるときに、自分らしく生き、“心地よい時間“を過ごすことができるか。
生まれた時は家族というコミュニティー。
そこでは私という「個人」と父母などの家族という「組織・グループ」が存在する。
人間はどれだけ成長しても、「個人」として生き、そして学校、地域、職場、チームなどの「組織・グループ」の中で生きることになるだろう。
2、生きづらさ
ところで、今、社会で問題になっている「生きづらさ」という感覚。この生きづらさの原因は、「個人」が「組織・グループ」に属するときに感じる問題ではないだろうか。日本は特に「生きづらさ」を感じている人が多いようだ。全体でも70%以上の人が「生きやすくない」と回答している。(以下2019年10月 ビッグローブデータから)
日本は、もともと「生きづらい」国だったようで、1960年代には「会社人間、企業戦士、もうれつ社員」という言葉があった。1970年代は学歴主義、競争主義がはびこった。1980年代には神経症の増加が目立った。
そしてここ最近ではものが豊かになったことと、情報が溢れ、社会が急激に変化していることが「生きづらさ」に関係しているようだ。
3、乾いていない世代
高度経済成長期であれば、何がしかの努力をすることで、乾きが癒せる未来を想像できた。つまり、努力すれば豊かになれるという希望が持てた。
しかし、生まれた時からほとんどのものがそろっているような環境では、自分のやりたくないことを耐えてまでして、より良い未来があるとは想像できない。乾いてないのだ。
このような時代の教育に「みんな同じ内容を、1人も取り残さずできるようになるまで頑張る」と言われても、頑張り甲斐は想像できない。
ものや情報が溢れ、価値観が多様化している時代に「個人」を、同質性求める「組織」に押し込めることは難しい。
できるなら自分のやりたいことで暮らせるといいと思うのも不思議ではない。「ワークライフバランス」、「好きなことを仕事にする」など最近よく言われるテーマで、なりたい職業にyoutuberが上がるのも、組織のわずらわしさを考えると、わからないことはない。
4、「強み」を生かし、組織の中で解き放て!
自分の好きなこと、得意なことに夢中になり、没頭すると、あっという間にその分野において、ある程度の大きさの「組織・グループ」の中では最も専門的な人になるだろう。するとそこには需要があり、仕事になる。
「個人」が自分の好きなことを「強み」にし、「組織・グループ」でそれが役に立つ。自分らしく生きるという選択はそういうことではないか。
それぞれが自分の成功モデルを選択し、まだ気づいていない才能を含め、自らの才能を開花させていくこと。
それでもすぐには自分を解き放てない感覚はあるかもしれない。原因は「組織との相性」、「個人と社会の既成概念」、「インストールされた常識」などなど、日本の組織はまだまだ不寛容性が残る。
しかし、すべての人が、自分の個性を解き放てるはず。その時期と場所が揃えば、そこに「心地よい時間」と「充実した仕事」が生まれる。
親も学業などの成績という結果のみにこだわらず、あらゆることを経験させてあげることで、我が子という「個人」がピーンとくるものに出会える確率は高まるのではないか。
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