社説読解のススメ
広告デザイン専門学校の講義、ロジカルシンキングで行っている社説読解。実は勉強会に参加して頂いている方の中にも、実践している方がおられます。
この方法をお教えした方の中には、毎日続けていて、要約したものを綴じ、データベースにしている方もおられます。また綴じたものは、毎回SCANSNAPでPDF化し、タブレットでも見られるようにしているとか。
この方の話によると、ネット検索などしなくても、社会の出来事や変化がわかると仰います。
広告デザイン専門学校では、事務の方が、毎回教材のプリントを用意して下さるのですが、この方も、どのような内容なのかとても気になっていたそうです。
そこで今回は、僕が行っている社説読解の手順を記します。
講義では、学生さんの質問に答えたり、要約した内容にコメントしますが、一人でもできますので、是非参考にしてください。
社説読解の手順
1.各社の社説から比較的新しいものを選択する。選ぶ際、内容が偏らないように心がける。教材として配布するときは、文章を教科書体にすることが望ましい。
(「社説」で検索加納、授業などで行う場合はNIEhttps://note.com/sbelabo参照 )
2.選択した社説を、最初はしっかりおんどくする。人は内容を予測しながら読んでいるので、詰まってしまう部分は、内容をあまり理解していないか、または知らない内容と認識しておくとよい。
可能であれば音読の際に、読めない漢字や知らない単語を、可能な限り辞書で調べ、声に出して読み進める。
3.1パラグラフ(段落:改行から改行まで)を簡潔に1行に要約する。
特に長い文章や、複数の文章があるパラグラフでは、要約するときは、主語や述語を囲んだり、重要な部分に下線を引く、自分がわかりやすい印をつけるなどするとよい。
どの言葉や情報を省くかは、要約された文章を他の人に見せて、内容が適切に伝わるかを考えると良い。
また要約するとき、内容が解りやすく、かつ伝わりやすい文章になるよう、文章を組み替える。
4.全て要約ができたら、起承転結で各1行に要約する。
追加学習
5.起承転結以外の文章構成方法に要約する。文章の内容によって、適した構成法があるので、どの構成法が適切か考えると良い。
■文章構成方法
①起承転結
・漢詩の構成方法を使用した文章構成法
起:事実や出来事
承:「起」の説明や課題
転:内容の転換、違った視点の提示
結:全体の結論
②SDS法
・プレゼンテーション向けの構成法
Summary(要約):問題や課題の概要
Detail(詳細):詳細の説明
Summary(まとめ):全体的なまとめ
③PREP法
・プレゼンテーション向けの構成法
Point(結論):主張の結論
Reason(理由):結論の証明理由
Example(事例、具体例):証明理由の事例や具体例
Point(結論を繰り返す):結論の再主張
④IMRAD法(Introduction, Methods, Results And Discussion)
・論文などの文章構成法
Introduction(導入):問題意識、テーマの選択理由など。
Methods(研究方法):具体的に何をしたのか(研究方法)。
Results(実験結果):何が解ったのか。
Discussion(考察):発見した内容は何を意味するのか。
+
Conclusion(まとめ):研究を通じて得られたものは何か。