発達障害者が感覚過敏向けのグッズを使ってみた~触覚過敏を緩和する!(ファッション関係)編~
登場人物
くらげ:ADHDと聴覚障害があるうざいおっさん。
あお:くらげの妻。発達障害全部盛りで感覚過敏あり。
やくわ:新規事業開発MGR。筋トレする社内起業コーチとして成長中!
ご挨拶
[く] こんばんは。ADHDと聴覚障害があるうざいおっさんこと、くらげです。
[あ] こんばんは。あおです。くらげの妻でASD・ADHD・LDなどてんこ盛りな当事者です。
[や] ゼネラルパートナーズで新規事業開発MGRを務めるやくわです今回もよろしくお願いいたします!
[く] よろしくお願いします!さて、説明ですがこのnoteはゼネラルパートナーズと共同で感覚過敏のある発達障害者が生きやすくなるような情報提供を目指す連載の5回目です。そういえば、先日、感覚過敏(?)について面白い話を聞いてきました。
[や] ほう、なんでしょうか?
[く] 視覚障害者の方で身体感覚が優れている人がいるのですが、ある視覚障害者の方が指先の敏感さを使って高級タオルの検品をしているそうです。いつもと肌触りが微妙に違わないかとかその辺が細かくわかるそうですね。
[や] へぇ、それは面白いですね!身体のご障害からか、感覚が健常者と異なった統合のされ方があると解説した本を見たことがあります。
[く] 脳機能が拡張というか普通の人と違うタイプの成長をするそうですね。私は「人の体の動き」が言葉として聞こえることがありますが、これはまた別の機会に(笑)
[あ] うち、名刺作成の仕事をしていた時には、手触りで紙質を判断してたよ。会社の人が指定された紙ではない紙で印刷しようとしていたのが、手触りでわかって、「手触りでこれ違うでしょ」とか。
[く] 数を数えるのが苦手だから、用紙100枚を数えられないけど、だいたいこれくらいの量とつかんできて100枚きっちりそろえるからびっくりすることがある。
[や] 実際にそういう例が身近にあるとすげーーーーと思います!
手の痛みについて
[く] 手といえば、あおの手が現在かなり“かさぶた”ができているんですね。見るからに痛そうなんだけど痛くないの?
[や] どうしたんですか?かさぶたまみれとは?
[あ] いや、蚊に刺されたんだけど、痒くて掻きすぎちゃったんだよね。気が付くと手が血まみれで。いつものことだけど。
[や] 手が血まみれ!?やばくないですか!?
[あ] うーん、手先は痒いことに関しては敏感なんだけど、痛いことに関してはそれほどでもないんですよね。だからやばいという自覚もないです。服とかが汚れてびっくりする時はあります。
[く] あおは靭帯損傷したときも下手に我慢できたので悪化しちゃったんですよね…。感覚過敏がある一方、痛みに関しては微妙に鈍いという状態もあるんです。
[や] それも不思議ですね!どうしてそういう現象が起きるんでしょうか?
[く] やはり、「感覚が標準でない」ということが過敏にも鈍麻にも出ているんだろうなと思います。あおに関しては今現在かなり見た目がえぐいことになっているから絆創膏つけて欲しいんですけど。
[あ] 絆創膏もあんまり好きじゃないんだよね。皮膚に何か直接くっついているという感覚がどうしても駄目で。比較的マシなバンドエイドは買いだめしてあるけど。
[や] そういうところにも問題が出てくるとは思いませんでした!絆創膏が嫌な子供とか怪我をすると大変ですね。
化粧を買うのはギャンブル
[あ] 顔に直接つけるというと化粧があるじゃないですか。あれは本当に駄目。
[く] あおは、ほぼ一切化粧しないです。リップクリームすら嫌がります。なので、冬は唇が荒れるので加湿に気を使いますよ。
[や] お化粧というところでも問題があるんですね。毎回会うたびにすっぴんの方がいるのですが、感覚過敏的が理由かもしれないですね。
[く] もちろん、そういう方もいると思いますが別な理由かもしれないのでなかなかデリケートなところですね。ただ、私の知り合いの女性の発達障害者はおしなべて化粧が苦手という方が多いです。
[や] 低刺激のものを買うとか、何か工夫をされているんでしょうか?
[く] 人にもよるのですが、低刺激の化粧品ならそれほど問題ないという方もいます。ただ、そういう化粧品は高いので、出費がかさむと文句言ってました。
[あ] コスパは悪いし、ある意味賭けで買わなきゃいけないから大変。使ってみないと分からないから。
[や] 化粧品を買うのが博打…。というか、ほぼパチンコ並に勝つことがなさそうですね。
[く] 今回の名言が来ましたね。ほんとそんな感じです。
[あ] 男性は化粧しなくても何も言われないからいいなぁ。
服を着る感覚について
[や] ちなみに、きまったメーカーの服を買うとかあるんですか?
[く] なんかTwitterでは唯一着ることができた下着が廃盤になってパニックという人がいましたね…。
[あ] 下着も賭けだよ。試着できないから。下着を買うときはほぼ捨て金感覚。
[や] そこでも賭けなんですね!?エアリズム・ヒートテックは???多分、日本国民が最も買ってる肌着のようなきがします。
[あ] アレ、チクチクしません?
[や] えええええ!?今回一番の驚き!エアリズムはサラサラで全くチクチク感ないです。
[あ] 髪切ったあとみたいなのずっと続きますよ。
[や] もう、本当にわからない感覚ですね…。では、どういう工夫をされているか聞いていいですか?
[あ] 下着に関しては、おしゃれな肌着着たいときは中にダサ肌着仕込んだりします。とにかく、レースとかが擦れてダメ。
[や] 普通の服ではどうですか?
[あ] 元々メンズモノの服着るのが落ち着くのですけど、最近気づいたのが『若シニア向けの服』がちょうどいいです。まず通販だしハードル低い。次にモノによっては裾直しいらない、布の質は個人的には問題ない。
[く] 若シニア向け製品、最近はデザインが良いものもできてきてるしね。それでいて体が動きやすいように工夫しているし、発達障害でうまく体を動かせない方にもお勧めできるんじゃないでしょうか。
[や] 全く想像できないところからの回答ありがとうございます(笑)本当に、頭を柔軟に使わないとだめですね!
靴について
[く] そういえば、あおは靴下もあまり好きではないよね。
[あ] 好きじゃないと言うか出来だけ履きたくない。というか、靴自体もかなり選ばないと気持ち悪い。
[や] 特に、これは無理というのはありますか?
[あ] ハイヒールは絶対に無理です。ローファーでも歩くのが下手なので変なところにタコができました。
[く] 結構靴が窮屈で困っている人はいると思うんだけど、何か工夫とか思い浮かぶ?
[あ] 靴を選ぶときは幅が少し広いといいかな。普通の人のジャストサイズは発達障害的にはジャストじゃないと思う。自分は寸的には22.5-23.cmだけど高さとか感覚の問題で24.5cmのものを履いてる。快適。
[く] そういえば私も疲れてくると足がムズムズして靴を履いているのが苦痛になりますね。ダジャレではありません。トイレに入って靴を脱いだりしている。
[や] お二人の話を伺うと、かなり、世界の見え方がちがうんだな~といつも実感してます。
今回のまとめ
[く] そうですね。そろそろ今回のまとめに入るんですけれども、感覚過敏の問題ってどちらかと言えば子供の問題だと思われるんですけど、特に女性に関して言えば大人になってから問題になることが大きいと思うんですよね。
[や] それはどうしてですか?
[く] ライフイベントに応じて適切な化粧や格好としなきゃいけないじゃないですか。その度に別々な刺激が加わるわけでして、そういう普通は女性の方が多いのかなと。
[あ] うちは成人式が地獄だった...。無理やり化粧させられて何時間もじっとしてなきゃいけなかったから。
[く] でも、例えば男性でも「なんとなくスーツが嫌だな」とか「髭を剃るのが痛いな」とか「革靴がむず痒いな」とそういう事って多いと思うんですよ。でも、そういう感覚ってなかなか共有できませんし、話しあう場もないので「なんとなく困ってるけど正体がわからない」と悩む人も結構いると思うんですよ。
[や] その人にとってもこの記事が参考になるといいですね!
[く] そうですね!と、いうところで今回はこれくらいでしょうか。お疲れ様でした!
[あ・や] お疲れさまでした!