発達障害者の知られざる苦しみ「感覚過敏」とのお付き合いを語ってみる
登場人物
くらげ:ADHDと聴覚障害があるうざいおっさん。
あお:くらげの妻。発達障害全部盛りで感覚過敏あり。
やくわ:新規事業開発MGR。筋トレする社内起業コーチとして成長中!
自己紹介
[く] こんばんは。くらげです。ADHDと聴覚障害があるうざいおっさんこと、くらげです。
[あ] こんばんは。あおです。くらげの妻でASD・ADHD・LDなどてんこ盛りな当事者です。
[く] さて、いきなり開始しましたこの対談ですが、発達障害者の「生きにくさ」の大きな要因になりながら、同時にあまり実態が知られていない「感覚過敏」をどう緩和して生きていくかということをテーマについて私「くらげ」と「あお」で語り合っていきましょう…というものです。
[あ] で、うち、なにすればいいん?
[く] キミはいろいろ感覚過敏に対処するためのノウハウやグッズを持っているでしょう。そういうことを是非教えていただきたく。
[あ] あんまり大したことしてないよ。
[く] いや、結構凄いことが隠されていると思うよ。というわけで、今回は「感覚過敏の世界」を少しで感覚過敏のない方にも理解してもらおう、ということで「普通」の方をゲストとしてお呼びしております!
[や] はじめまして!ゼネラルパートナーズ(GP)で新規事業開発MGRを務める八鍬慶行と申します!やくわとよんでください!
[く] まず、簡単にGPのこととお仕事の内容について教えていただけますか?
[や] GPは「ビジネスを通して社会的問題を解決することを目的とするソーシャルベンチャー」ですね!その中で私は「ソーシャルビジネスの新規立ち上げ」という事業部門のリーダーを務めています。最近は社内で事業立ち上げを推進しています。社内起業です!
[く] 社内起業というパワーワード…。
[あ] やくわさん、うちの中では会社で筋トレしてみんなに無視されてる人、というイメージがあるんだけど…。
[や] 最近、それよく言われるんですけど、ちゃんと仕事もしていますよ!
[く] 今回のnoteも実はGPの新規事業の枠内で連携して立ち上げたもので、GPさんの全面バックアップでお送りいたします!
[や] くらげさんにも色々期待していますので、よろしくお願いいたします!
感覚過敏って具体的に何が辛いの?
[く] さて、最初にやくわさんにお聞きしますが、「感覚過敏」という言葉は知っていますか?
[や] はい、もちろん知っています。
[く] 具体的にどのように感じるか…みたいなことを言葉にすることは出来ますか?
[や] どうでしょう…。眩しいとかうるさいというのはわかるんですけど、改めて言葉にするとなると表現しにくいですね。
[く] 私も結構あるみたいなんですけど、あおのほうが極端に出ていますので、あおに聞いてみたいと思います。あおはどんな感覚過敏あるんだっけ?
[あ] 触覚過敏・視覚過敏・聴覚過敏・嗅覚過敏とかなんでもあるよー。
[く] さらりというけどすごく生きにくいからね!それ!まずは全体を通して共通することってある?
[あ] ぜんぶ「鋭利な痛み」を感じるということかな。
[や] それはもう物理的な痛みなんですか?
[あ] うん、もちろん、全部物理的に痛いです。そういえば、前に住んでたアパートの近くで建て替えがあったとき、音が痛すぎて吐いたことあります。
[や] 吐くくらい!?
[く] あの時は昼間にアパートにいられなくてあちこちに逃げていたからお金がかかって仕方なかったね…。
[あ] あと、高い音に関しては耳の痛みはもちろんなんだけど、内臓がぐりぐりされる感もあります。
[や] 聴覚から刺激を受けるとお腹まで痛くなる、っていうのはちょっと想像できませんでした。
[く] 感覚過敏の問題って、刺激を受けたところだけでなくて、全身の疲労につながるんですよ。やくわさんはライフセーバーをやっていたそうですが、眩しさや日焼けで結構大変じゃなかったですか?
[や] 直射日光が目に入りまくるので、 いつも夜になると眼精疲労+それに基づく頭痛がありましたね。サングラスが不可欠でした。
[く] あ、まさにそれが視覚過敏の方にいつも感じているやつです。この前、「グリーンノートを販売中止にしないで!」というツイートが話題になっていましたが、まさに真っ白だと光の反射が眩しいという問題からきているものだったんですね。
[や] なるほど!ライフセーバーは偏光レンズを愛用するんですが、若干グリーンに写るんですよね。そんな感じに近いのですごく共感できました。
[く] そういう身近なところから感覚過敏について理解してもらえると本当に嬉しいですね。
[あ] ちなみに、うちのメガネはレンズに色を入れているんですが、これをつけないで外出すると気持ち悪くなります。眼鏡屋さん曰く『夜間運転しちゃダメなレベルの濃さ』だそうです。
[や] 暗いっすね!これしないと厳しいレベルなんだ…。
[く] あお、たまにメガネをかけるのが面倒だから、眼球が人工的に輝度調整できるレンズ入れたいとか言ってますね(笑)
感覚過敏は感覚が発達してないから?
[く] ところで、聴覚過敏についてなんですけど、やくわさんの好きなバンドってなんかありますか?
[や] XJAPAN、サザンオールスターズ、とかっすかね。
[く] XJAPANは聞きにくい人が多いと思います。音が大きいとか好きではない、ではなくて「痛い」ので。
[あ] XJAPANですか、Xという曲はサビがどえらく眩しかった記憶あります。
[や] 眩しい???
[く] ああ、あおは時々、音を視覚として認識することがあるんですよ。
[や] へぇーーーー!?
[あ] えっと…ここで疑問なのですが、もしかして『音』と『視覚』って一致しないものですか…?
[や] え、はい、一致しないです。
[く] 普通はしない(笑)「自閉症と感覚過敏: 特有な世界はなぜ生まれ、どう支援すべきか? 」って本によれば、発達障害の場合は脳の発達で感覚が正常に成長してない疑惑があるそうです。赤ん坊の頃は誰でも感覚が別れておらず、赤ん坊が刺激に対して泣くのは音の刺激が痛みに感じることがあるからだそうですね。
[や] そうなんですね…。赤ちゃんがそうだったら、そうなんでしょうきっと。
[あ] 耳鳴りと思って放置してたら実は頭痛とか、経験あります。頭振らないとどっちなのか判断しにくいです。
[や] なるほど、三半規管まで影響があるってことですか。
[く] そういうレベルで感覚過敏のある人とない人では「違い」があるわけです。
[や] なるほど、よくわかりました!
やくわvsあお
[く] で、この過敏って悪いことだけか、というと「才能」と結びつくこともあるみたいで…。たとえば、あおは色を見分けるのがとてもうまい。
[あ] 普通だと思うけど、このサイトのカラーテストはあたってたよ。33~39色みえて、4色型色覚に当てはまるみたい。これ、25%の人がこの色覚だそうだよ。(※本テストは参考までにご活用ください。色覚異常の割合についても25%より少ないです。)
[く] ごめん、私がメッチャクチャ苦手なやつ(笑)やくわさんは?
[や] 20〜25色という感じでした!なんか悔しい!
[あ] じゃ、これは?うちは、全問正解ってでたんだけど。
[く] 私はギブアップ!
[や] 私もプロフェッショナルでした!スポーツやってても目が良い方なので。でも6.7番目は単色しかわからず!
[あ] では、こっちは?
[や] そっちは負けました!勉強すればもっと行けるかな…。
[く] 何を張り合っているですか(笑)まぁ、うまく理解すれば結構利点になる気もするんですよね、感覚過敏も。日頃の生活で過敏を工夫で抑えて、使えるところを探すと良いのでは、と思っています。次回から具体的な情報を提供していきます!
[あ] うちが持っているグッズの紹介とかしていきますね。
[や] 今回は新鮮な驚きが多かったです!ありがとうございました!次回は、感覚過敏とうまく付き合っていくために活用できるグッズを知れるんですね、楽しみです!
[く] こちらこそありがとうございました!また次回!