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第2回滋賀県運動器エコー学び隊 復習用
百聞は一見に如かず
6月26日(日)の第2回滋賀県運動器エコー学び隊の復習をしたいと思います。
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講師の谷掛洋平先生(谷掛整形外科診療所)からオススメされたのが、この2冊です。
谷掛先生いわく、この2冊を読めば今回の勉強会の内容は事足りることでしたが、本を読み込む時間を短縮できるのと谷掛先生にお出会いして人生の時間を共有できたのは、非常に有意義な勉強会になりました。
日本における変形性膝関節症(膝OA)の実態
ROAD study(わが国の約3,000人を対象としたコホート研究)
50歳以上で立位X線像上の膝OA(K-L分類でグレード2以上)を示す人は日本全国で2,400万人(男性840万人、女性1,560万人)。
X線像上の膝OAで痛みを有する人の数は820万人(男性210万人、女性610万人)。
X線像上の膝OAグレードによらず、膝が痛い人は男性では平均25%、女性で40%。X線像上OAであっても、膝痛a:X線像上の膝OA、b:X線像上の膝OAで膝痛あり。
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東京大学医学部付属病院22世紀医療センターが推進する大規模コホート研究ROAD(Research on Osteosrthritis Against Disability。都市部、農村、漁村部合わせて3,000人を対象とした研究の結果。X線像上OAでも痛くない人の方が多いのである。加齢によって確実にOAの程度は進むが、膝痛を自覚する人の割合がそれに伴って増加する傾向は強くない。女性のほうが膝痛を感じる人が多く、加齢に伴って膝痛が増す一方なことは明らかである。つまり、軟骨が減ると痛い人が増すわけではない。
日本の人工膝関節事情
近年、日本における人口膝関節手術数は確実に増加している。年間8万件を超える、しかし、ROAD studyで割り出された膝OAで痛みのある患者数820万人と比べると、たった1%である。手術大国のアメリカでさえ、人口比で日本の4.5倍の人工膝関節全置換術(TKA)しか行っていない、膝OAに対する他の手術もあるが、TKAだけでいえば膝痛の100人に1人しか人工膝関節手術を受けないのである。この数字はいかに膝痛に対する保存治療が膝痛の人にとって大切であるかを物語る。
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TKAの手術件数は年間約8万件。ROAD studyによれば、50歳以上でK-L分類グレード2以上の膝OAで痛みを有する患者数は820万人。すなわち99%の人はTKAを受けずに一生過ごすのである。膝痛の保存治療がいかに大切であるかがわかる。
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