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SEに疲れたら経理をやろう。地方の中小企業で。

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筆者の経験に基づき、「都会のSEが」「地方の中小企業の」「経理になる」ことによる素晴らしい効果について書いたコラム16本。
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#経理

SEに疲れたら地方で経理をやろう

「働き方改革」を銘打ち、国の補助金でICTツールを導入するなどしてちまちまと作業時間を減らすことが、日本復活への近道なのでしょうか? 私たちの多くが所属する「組織」は、その存在性をつきつめれば「人による集合体」です。生活の糧を稼ぐために勤める「会社」もその一つです。 そうである限りは、企業活動の業績の良し悪しは、それを構成する「人」から生み出されるといえます。 つまり、個々人が己のもつ能力・経験・性格・動機などを企業活動に対し良い方に最大限出力できれば、企業業績は上がるは

元SEならできる経理仕事の真骨頂。SEと経理に共通した素養とは?

ここまでの記事で、なぜ「SE」にスポットを当てたのかについて説明してきました。(下記マガジン内に上から順番にまとめました) ここからは、「なぜ経理なのか?」について説明していきます。 経理を知ってはじめてみえた、彼らの真骨頂 【経理担当のイメージとは?】 おそらくSEをやっている人からすれば、会社の経理担当というのは、 細かいことにうるさく融通が利かない、人間味のない連中 と映っていたかもしれません。多部未華子主演でドラマにもなった「これは経費で落ちません」という漫

SEと経理の思想の相違。だがあえて言おう「経理の方が楽」だと。

SEが転身を考えたときに、経理を勧めたいというのが本マガジンの主張です。 「なぜ経理か」について説明するにあたり、前回は両者の言わば「共通性」を書きました。今回は異なる性質についても触れた上で更に進めていきます。 根本的に仕事に対する根本思想は真逆である炎上覚悟で「SEの素養 ⊃ 経理に求められる能力」と言って良いのでしょうか。 もちろん一言で経理と言っても、大企業から中小企業までピンキリで求められるレベルやスキルは大きく異なります。 しかし当マガジンで主張する「地方で

続:SEが転職するなら「経理」の理由。強固な地位でSE的美意識を発揮しよう。

当マガジンではここまで、SEの稀有なポテンシャルを言及し、「経理」に求められる素養を説明してきた上で、前回は業務的な性質の相違を挙げました。 なおも「SEの転職先としてなぜ経理を推奨するか?」について、今回の記事がその主な理由を述べる回となります。 頑として確立される「経理」ポジション。なぜ?会社には、各々のカラーがあります。 ・ワンマン社長の会社 ・技術部が強い会社 ・管理部が強い会社 ・営業部が強い会社 しかしどのような会社であっても「経理部」の立場は、強大とまで

地方×中小企業における課題。「つまり伸びしろですね」

本マガジン「SEに疲れたら地方中小企業で経理になろう」ですが、続けて今回からは、なぜ「地方の中小企業」を勧めるのかについて記述していきます。 なぜ「SEが」「経理」なのかは、他の記事で説明していますので合わせて読んでいただければ幸甚です。 見てビックリ行ってもっとビックリ地方の中小企業筆者は社会に出て以来、首都圏や地方の大企業で働いていました。 その際に地方営業所のお客さんに商品提案に行ったりもしたので、それなりに「地方の中小企業」の輪郭程度は掴んでいるつもりでした。

中小企業は元SEにとって歩行者天国。あるはずのルールがない。いや、むしろ必要ない。

前回の記事では、地方の中小企業についての問題を挙げた上で、その解決は社内に潜む元SEが担うのが良いと説明しました。 そこで「おぉ、ならやってやろうじゃないか」とばかりに、それならあのツールを試してみようと腕まくりした矢先に「そういった勝手なことは会社として禁止されています」「〜に許可を得てください」なんてことになると、一気にテンションが下がるでしょう。 しかし、安心してください。前の記事の通り、地方の中小企業にはそんなセキュリティ規則の概念がありません。いや、「安心してく

元SEが非IT中小に転職→身近なIT課題に対して無双状態

本マガジン「SEに疲れたら地方中小企業で経理になろう」ですが、ここまで「なぜSEが」「なぜ経理になるべきで」「なぜ地方の中小企業なのか」を順を追って説明してきました。気になるトピックがあればマガジン内の記事を拾い読みしていただければと思います。 今回からは、いよいよそれが具体的にどのような良い影響をもたらしうるかについて数回に渡って記述します。 特に今回は、目先の効果として、自分自身の業務(経理)と周辺業務についての改善トピックを具体例を交え紹介します。 身近な改善から手

日本の「世界最先端デジタル国家創造」は”SE人材の移動と定着”で実現する

前回の記事から、いよいよ「元SEが地方中小企業で経理になる」ことでもたらされる良い影響について説明を始めています。 影響が及ぶ範囲として前回はあくまで勤務先の一企業の話に止まりましたが、そんなことだけのために今まで長々と記事を投稿し続けてきたつもありはありません。今回は国レベルでいってみましょう。 「世界最先端デジタル国家創造宣言」とは日本の「行政手続き」は、「非効率」の象徴として常に槍玉に挙げられ続けています。しかしついに政府が重い腰を上げて高らかに掲げたのが「デジタル

日本の業務改革に立ちはだかる「中小企業の壁」。元SEの経理が“IT格差”を解消する。

前回の記事では、国の「行政手続き」のシステム化の動きについて書きました。 しかし、こういった手続き効率化の取り組みは、民間ほど進んでいるのが常です。 システム化は民間が常に先行 銀行、流通業など、とても「手でやっていられない」業界は、古くからアナログ電話回線網にてメッセージをやりとりするプロトコルを標準化し、マシン間でのデータのやりとりを実現してきました。 NTTの回線サービス廃止に伴い、現在はインターネットの標準プロトコルたるTCP/IP上で動作する仕組みへの移行が普及

地方で働くときの「お金」の話。仕事の価値とは何かを考える。

当マガジンは「元SEが」「地方の中小企業で」「経理になる」ことによるメリットを記述しています。 それの何が良いのかについては前回までに述べてきたつもりですが、今回の記事では「地方は給料が安いからきつい」という通説について考えを述べたいと思います。 「地方は給料が安い」は本当か本当です。 思わず1行で終わりかけましたが、より正確に言えば「平均すると安い」となります。 地方でも、大都市圏に本社のある大手企業の地方事業所や支店、系列会社であるならば、全社右ならえで給料は大都市