花の精油あれこれ。どんなときに手に取りますか。(その2)
こんにちは、さざなみきょうこです。いつもお読みくださいまして、ありがとうございます。
前回、前々回のネロリ精油とローズ・アブソリュート精油の記事をお読みくださいまして、ありがとうございました。
花の精油あれこれ。どんなときに手に取りますか。(その1)
https://note.com/sazanami_kyoko/n/n84a8953bb6ae
花の精油あれこれ。どんなときに手に取りますか。(その1-2・土管にはもぐりません)
https://note.com/sazanami_kyoko/n/n42e796bd7525
今回は、2) カモミール・ローマン精油、カモミール・ジャーマン精油 について書きます。
2)「カモミール・ローマン精油とカモミール・ジャーマン精油は、疲れ、悲しみや寂しさから少しずつ回復してきたところを、心を穏やかにし、日々を支えてくれる」
疲れ、悲しみや寂しさから少しずつ回復してきたところを、心を穏やかにし、日々過ごす自分を支えてくれるような香りが2)の精油です。
この2種類は同じ「カモミール」という名前がつきますが、精油を採取する植物が違いますので、学名や花の形はもちろん、成分や色、香りも全く違います。
・カモミール・ローマン精油
◎妊娠中の方、妊娠の可能性がある方は使わないでくださいね。
キク科の花から採取されます。「植物の医者」や「コンパニオンプランツ」と呼ばれ、周りに生育している植物に良い影響を与えるとされています。
それから、「カモミール」がギリシア語で「地上のりんご」を意味するためか、多くのテキストに精油の香りが「りんごのような香り」と説明されているのですが、どうしても…私にはりんごのようだとは…思えず…
しかし今回、「中村あづさアネルズの誰も教えてくれなかった精油のブレンド学」をのカモミール・ローマン精油の項を読んだところ、
「実際に植物に触れた時、その名の通り、りんごのような甘い香りが優しく充満し、感動したのです。」
とありました。カモミール・ローマン精油に限らず、原料植物に触れてみたいものです…
確かに甘くやや薬っぽいのですが、香りが強いです。疲れや心配事は減ってきたけれど、まだまだ不安や緊張があるな…と思うときに、ティッシュペーパーに1滴つけてかいでみてください。少しずつ心を穏やかにしてくれます。1滴で充分です。
・カモミール・ジャーマン精油
◎こちらも妊娠中の方、妊娠の可能性がある方は使わないでくださいね。
キク科の花から採取されます。ハーブティーの「カモミール」は、こちらの「カモミール・ジャーマン精油」の原料です。
カモミール・ローマン精油とカモミール・ジャーマン精油の違いは、主に原料植物と、含まれる化学成分です。
精油の色が青い。カモミール・ローマン精油よりさらに薬っぽい香り。他の精油とのブレンドが難しい。私が個人的に抱く3大イメージです。
精油の色の青さは、特徴成分の「カマズレン」です。植物には含まれません(花も青くありません)。精油を採取する際の、植物の乾燥と水蒸気蒸留で「カマズレン」ができます。
しかし、たまにこの薬っぽさが欲しい…と思うことがあります。理由は、強さと落ち着きが感じられるからです。カモミール・ローマン精油と同様香りが強いため、あれこれ考えてしまいまとまらない、落ち着かない…と思うときに、ティッシュペーパーに1滴つけてかいでみてください。あなたをそっと受け止めて支えてくれます。1滴で充分です。
もし、もう心が耐えられない、すでに追い込まれている、といった場合はあなたの緊急事態です。心療内科などを受診したり、勤務先の産業医の先生に相談したりしてくださいね。
アロマテラピーはあくまでお手伝いです。よろしくお願いいたします。
最後に※精油を使うときに注意していただきたいこと
精油を直接肌につけたり、飲んだりしないでください。あの1滴1滴にたくさんの化学成分が凝縮されていますので、あなたの肌や内臓を痛めてしまうことがあります。
もし肌についてしまったら、すぐに水道の水をたくさん出して、精油を洗い流しましょう。そして万が一、かぶれたり赤くなってしまったりしたら、皮膚科を受診してください。その際は、精油を持って行ってくださいね。よろしくお願いいたします。
ここまでお読みくださいまして、ありがとうございました。
<参考文献>
・公益社団法人日本アロマ環境協会 アロマテラピー検定1級テキスト(2011年6月改訂版)、公益社団法人日本アロマ環境協会、2011年
・「『アート』と『サイエンス』の両面から深く学び理解する 香りの『精油辞典』」、太田奈月著、BABジャパン、2014年
・「中村あづさアネルズの誰も教えてくれなかった精油のブレンド学」、中村あづさアネルズ著、BABジャパン、2013年