自分探しってきっと、いつ付いたかも分からない靴の汚れに気付くこと
「自分探しの旅」という言葉がある。私の認識だと、今の20代よりも少し上の、現代よりもう少し若者がリッチな時代に流行った言葉だ。自分は一体何者なんだろう、本当の自分はどんなだろう。学生モラトリアムに苦しんだ人が本物の自分に出会うことを目的に、旅に出る。
その是非は賛否両論あるのだが、私の元バイト先の先輩、タカオさんは居酒屋でたばこの吸い殻を山盛りにしながら鼻で笑った。
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