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5月22日(1993年) 勝たないと記憶に残りにくいJリーグ初ゴール

 いきなり問題です。
 1.浦和レッズのJリーグ初ゴールはいつ、誰が挙げたでしょうか。
 2.浦和レッズのJリーグ初勝利はいつ、どこが相手だったでしょうか。

「2」に関しては、当時まだサポーターでなかった人でも、知っているかもしれない。何度も出てきている話だから。答えは1993年5月29日、ヴェルディ川崎。
 しかし「1」に関しては、マニアッククイズの部類に入るかもしれない。
 「1」の答えは、以下のとおり。

 1993年5月22日(土)、浦和レッズはアウェイ横浜市三ツ沢公園球技場で横浜フリューゲルスとJリーグ1stステージ第3節を行い、1-3で敗れた。この試合の72分、望月聡が0-3から1点を返し、これがレッズのJリーグ初ゴールとなったが、そこまでだった。

開幕のお祭り気分はもう終わり

 ガンバ大阪との開幕戦は0-1、名古屋グランパスエイトとのホーム開幕戦は0-3。開幕2連敗で得点すらなかったレッズ。だが、この2試合は負けた悔しさがありつつも、Jリーグ開幕とホーム開幕という記念日、言わばお祭り的な高揚感も同居していたから、悔しさはそちらに隠れがちだった。
 しかし、第3節ともなると、より勝敗に目が行くことになる。

 Jリーグは始まったばかりだから、相手チームとの力関係は前年のナビスコカップや天皇杯の結果で推し量るしかない。横浜Fにはナビスコカップの予選リーグで勝っていたから、今回も何とかいけるんじゃないか、というぐらいの気持ちでいた。お互いにかなり違うチームになっているのに。
 いま見ると横浜Fの先発メンバーは、GK森敦彦、DF薩川了洋(のりひろ)、大嶽直人、岩井厚裕、髙田昌彦、MF山口素弘、モネール、反町康治、エドゥー、FW前田治、アンジェロとかなり、その後有名になった選手が多い。特に前年対戦したときには外国籍選手が一人もいなかったのに、93年は3人も入っていた。

0-3からの1点だった

 試合は前半2点を先制され、後半も59分に追加点を奪われる完敗の展開。前節の名古屋戦も0-3の負けだったが、3点目を決められたのは85分。それまでは1点取れば何とかなる、という気持ちだったが、この横浜F戦は後半の14分で0-3。雨の試合でもあり、心を折られるのに十分だった。
 72分にCKから望月がヘディングで1点を返したときは、期待がよみがえったはずだし、残り約20分はレッズもかなり攻め立てたが、1-3で終了。望月がチームのJリーグ初ゴールを挙げたことは記録には残っているが、連敗中でもあり、後世に語り伝えられるほどのインパクトはなかったから、記憶に残りにくいのだろう。

 さて、みなさんは1993年5月22日、何をして何を感じていましたか?

※この内容はYouTube「清尾淳のレッズ話」でも発信しています。映像はありませんが、“ながら聞き”には最適です。
【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。


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