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清尾淳のレッズ話#262 駒場・紙吹雪・負けてV~エピだらけのステージ優勝/2024年年頭に思う

 当時、というと2004年当時だが、「負けて優勝とはレッズらしい」とよく言われた。
 決して周りから揶揄されたものではなく、レッズ関係者やレッズメディアから聞かれた言葉だった。僕はその表現に、あえて「かみつく」ことはしなかったが、ずっと違和感があった。

 駒場で負け続けていたレッズの(リーグ戦)初優勝にふさわしい、という意味なのはよくわかる。だが、そういう苦しい時代があって、何度かの挫折も経験して強くなり、初めてリーグ戦で優勝を果たしたのだ。過去のレッズを思い出すような言い方もダメではないが、いま(2004年)のレッズを表現するとしたら、「負けて優勝」ではなく「負けても優勝」が正しい言い方なのではないかと思ったのだ。

 勝って優勝は当たり前だが、負けても優勝というのはそれだけ勝ち点差が開いていたということ。ましてや15試合の短いリーグで、2試合を残して優勝というのは、すごく余裕を持った優勝ということができるのではないか。

 と、まあこれからは「負けても優勝」と呼ぶことにして、そんなことよりリーグ戦の初優勝から20年、Jリーグ初チャンピオンから18年経ったということに目をやりたい。ステージ優勝は、幸か不幸か2ステージ制が2シーズン復活したため、2回目、3回目の機会を得たが、Jリーグチャンピオンはまだ2度目すらない。
 ビッグタイトルを回数順に並べると「天皇杯」4回、「ACL」3回、「Jリーグカップ」2回、「Jリーグ」1回と、まるでボウリングのピンだ。こんな調和はいらない。

 浦和レッズのリーグ戦初優勝から20年の節目、Jリーグチャンピオンになるには良いタイミングだ。
 今年の監督や新戦力のことを何も知らないままだが、そのことだけは年頭に考えた。

 元日の能登半島地震・津波により被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。自分にできることは寄付以外になかなか見つかりませんが、これから模索していこうと思います。

 また、僕が石川県加賀市出身ということで、多くの方々からご心配の言葉をいただきました。
 郷里は震源地から比較的遠いところにあり、実家や親戚、友人に深刻な被害はなさそうです。みなさんのお気遣いに感謝申し上げます。


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