清尾淳のレッズ話#317 ACL佳境へ、韓国勢と連続対戦/城南一和戦と言えば
以前、サッカーライターの小齋秀樹さんと、noteで「浦和がURAWAになった2007 ~往復書簡」というマガジンを作っていた。そこにてっきり書いたと思っていて、リンクを貼るだけにしようかと思っていたら、その直前で中断していた。これだと、まだ「URAWA」は東アジアにしか知れ渡っていないことになるな。
もちろん10月3日の2007ACL準決勝第1戦、浦和レッズvs城南一和に関係したことだ。
先制されたレッズが追いつき、勝ち越したが最終的に2-2のドローで終わったことはYouTubeで話しているが、試合以外でけっこう記憶に刻まれている出来事があった。
キックオフの少し前だと思うが、レッズサポーターが陣取るエリアの近くで、韓国人サポーターとレッズサポが揉めている、という情報が入った。当時は、なぜかそういう情報は僕に早く入ってきた。
A3で大勢の山東サポにレッズサポが囲まれて緊迫した時間を経験していただけに、これは大変、でもなぜ試合前に? といろいろ考えを巡らせながら現地に到着すると、コンコースに韓国人サポーターが何人か固まり、10m足らずの距離を空けてレッズサポーターと対峙している。レッズサポの方がはるかに多い。
なぜ、これだけなの?
と少し不思議だった。挑発しに来るとしても、乱闘になることも想定してもっと大勢で来るものではないか?
とにかくお互いに韓国語と日本語で罵り合っているが、当然何を言っているかわからない。ただ韓国人サポグループがレッズ側に突入するような様子はなかった。しかし、いつまでもそこを去らない。
クラブの運営も来たし、警備員も集まってきたので、僕がここにいても仕方がない。試合も近づいてきたのでピッチに戻った。ちなみにそのときの写真は1枚もない。この辺が僕の中途半端なところだと思う。
で、あとで情報が入ってきた。
彼らは城南一和のサポーターではなく、アンチ城南の他サポだという。城南一和は韓国の中では嫌われていて、全北戦で有名になったレッズサポーターの応援を近くで味わいたいし、城南をやっつける一助になりたいとやってきたそうだ。
なるほど、だったら事前にその旨を何とかして通告するか、日本語で紙に書いたものでも持ってくるかすればいいのに。いや、そもそも試合前に韓国人サポーターがレッズのエリアに近づいてきたら、レッズサポがどういう反応を示すかまでは想像できなかったのだろう。
その後、彼らがレッズのエリア近くに陣取ったのかどうかは知らない。
第2戦がレッズ史に刻まれている城南一和との準決勝だが、第1戦でもこんな思い出があったのだ。
浦和の歴史というより、裏の歴史だが。