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1月12日(2013年) 2つの血が熱くなる日~北陸レッズサポーター新年会

 今日は浦和レッズ自体の動きではない。

 2013年1月12日、僕は金沢に向かった。
 北陸在住レッズサポーターの新年会に参加するためだ。
 前年の12月だったと思うが、あるレッズサポーターからお誘いのメールがあった。それによると、石川、富山、福井の北陸三県に縁のあるレッズサポーターが連絡を取り合っていて、新年会を開催しているという。僕は石川県加賀市出身であることを喧伝しているから、今回は清尾さんもいかがですか、というお誘いだった。一も二もなく参加する返事をした。
 
 その新年会当日がこの1月12日だった。
 そのときは10数人の人たちが出席していた。現在、三県に住んでいる人はもちろん、三県出身者で現在は埼玉県など関東にいる人。埼玉県出身で学生時代に金沢にいた人、あるいは転勤でかつて三県に住んでいた人など、さまざまな関わり方の人たちが集まっていた。現在、住んでいない人はわざわざ金沢まで行ったということになる。

 それぞれの自己紹介がやや長かった他は一般の新年会とほぼ同じ内容で、ときどき馴染みのあるイントネーションで会話が交わされ、それも楽しかった。「ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」という石川啄木の歌を思い出した。
 僕はふだんから四六時中、石川出身であることをアピールしているわけでも、意識しているわけでもないが、ごくたまに石川出身の人に会うとやはり親近感が湧く。中央大学出身者と聞いても、さほど同窓意識を感じないのとは対照的だ。

 石川の隣県である富山、福井に対してもそれに準ずる気持ちが強い。同じ隣県でも岐阜に関しては「おとなり」という気持ちが全く湧かないが、現在は別の意味で意識している。

 石川にはツエーゲン金沢があり、富山にはカターレ富山がある。それぞれの人の「地元チーム」への思い入ればそれぞれだろうが、プライオリティーの一番はレッズ。1年に一度も試合を見に来られないシーズンがあっても、それは変わらない。
 離れているからこそ、僕よりも噂話に詳しい人も多く、「真相」を聞きたいと質問攻めに遭う時間もあった。それも楽しかった。

 それから毎年、新年会には参加させてもらっている。両親が健在のときは帰省を兼ねた。一度は夏に暑気払いもあった。多いときは30人近くの参加があったのではなかったか。
 最初のうちは僕の帰省を斟酌してくれて金沢での開催だったが、後には在住者の多い富山での開催になった。
 三代で参加していた家族もいて、2013年は小学生だった子は大学生となって関東に出てきており、レッズのホームゲームにもたまに来ているという。

 2020年にやった後、コロナで開催するのが難しくなり、2021年はオンライン新年会となった。
 2022年は幹事の人たちが少人数で集まったので、僕も行かせてもらった。マスク会食だった。
 今年も1月8日に行われた。
 元の20人規模での開催が可能になるのはいつだろうか。そのときは、またみんな集まってくれるのだろうか。

 初めてお邪魔してから今年でちょうど10年になる。
 浦和レッズと北陸。僕の体を流れている2つの血が両方とも熱くなる機会だ。なくなってほしくない。

【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。

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