6月13日(2009年) たまにはこんなふうにスカッとしたい
2009年6月13日(土)、浦和レッズは埼玉スタジアムに大宮アルディージャを迎えてヤマザキナビスコカップの予選リーグ第7節を行い、6-2で勝利した。この結果、レッズはグループ1位で予選リーグ通過が決まった。
どんな状況でもさいたまダービー
第6節終了時でレッズは3位だったが、この試合に勝てば予選通過。大宮も数字的には可能性があったが、レッズに6点差以上で勝ち、かつ広島が10点差で負ける、という条件付きだったので実質的に予選敗退が決定していると言っていい状況だった。
しかし、さいたまダービーである。入場者は36,251人。予選通過云々を抜きにしても大宮サポーターの意気込みは高かったし、レッズサポーターはもちろんだ。ナビスコの予選突破がかかっているというのもあるが、この3週間前、5月24日に行われたリーグ戦でレッズは大宮に1-1で引き分けていたのだ。このリーグ戦は大宮のホームだが埼スタが会場だった。アウェイとはいえ、埼スタで大宮に勝てなかった悔しさがまだ残っていた、この日の試合だった。
直輝、エジ、高原、元気、最後は暢久
結論から言えばスカッとした。
まず38分に、この年のルーキー山田直輝が先制。直輝はリーグ戦でも出場し初ゴールも挙げていたが、5月24日の大宮戦は警告累積で出場停止だった。浦和生え抜きの選手として、大宮には人一倍ライバル心を持っていただろうから、残念だったはず。その気持ちを自分自身の結果で示した。
後半は、52分に高原直泰が倒されて得たPKをエジミウソンが決めて2点目。このPKで大宮の選手が退場となる。カサにかかったレッズは大宮のキックオフのボールをすぐに奪い、最後は高原がゴール。記録は同じ52分だった。さらにその5分後、エジミウソンがこの日2点目。後半開始から12分で3点を追加し、4-0と大宮を突き放した。
これで気が緩んだか65分、ミスから大宮に1点を返される。71分に原口元気が左の“原口ゾーン”から豪快に決めて再び4点差とするが、83分にまた失点。一人少ない相手に2失点したことで、スタンドからは気を引き締めろとブーイングも飛んだ。
すると、ミスで失点に絡んでいた山田暢久が89分にゴールし、6-2で試合を終えた。
僕はレッズが大量得点で勝つとき、うれしくもあるが、相手に対して同情心が湧くこともある。とことん非情にはなれないのだ。 だが大宮との試合では、その回路が遮断されているようで、何点でも取って欲しい気持ちになる。この試合、相手のゴールが最後に決まって5-2で終わっていたらうれしさも中途半端だっただろう。 だから暢久が6点目を決めてオーロラビジョンを指差し「あの1点の分、これね」とでも言うような仕草をしたとき、「よし、帳消しにしてやる」と思ったものだ。
たまには、こんな試合もないとな。
さて、みなさんは2009年6月13日、何をして何を感じていましたか?
※この内容はYouTube「清尾淳のレッズ話」でも発信しています。映像はありませんが、“ながら聞き”には最適です。
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