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さいしんコラム#1166/壮行会~まだ書き足りない。関根、興梠、西川の思いは

 偶然だが、コラムの本編ではレッズアカデミー出身(在籍も含め)の選手ばかりを取り上げたので、もう一人。
 関根貴大だ。
 関根は2017年のACLにラウンド16まで出場。川崎との準々決勝第1戦を2週間後に控えた8月9日、ヨーロッパでの戦いのため日本を離れた。
 もして2019年の6月に復帰し、その年のACLには上海上港との準々決勝から出場している。ちょうど2シーズン合わせて1大会分を戦った計算になる。

 だが、2017年の後半不在だったのだ。ACLは今回で5大会回目となる経験豊富な関根だが、優勝は経験していない。
 2019年は準々決勝を前にして「チームがここまで勝ち上がってきてくれた大会に、自分は途中から参加する立場。自分が出ることで出られなく選手がいるわけで、その選手の分まで頑張らないといけない」と語っていたが、残念ながら決勝で敗れた。
 今回は、出場権を得た2021年天皇杯決勝はもちろん、昨年のグループステージ6試合を含め全試合に出場して決勝への切符を手にした。決勝でも力を存分に発揮して、自分のタイトルコレクションにACLを加えたいところだ。

「今回はチームメートが決勝に進んでくれた」
 と語るのは興梠慎三。言わずと知れたACL日本人通算最多得点(26)選手だ。
 今季、レッズに復帰してすぐの取材で「一番獲りたいのはもちろんJリーグのタイトルだが、チームが戦ってここまで来てくれたACLも獲りたい。ACLの決勝というのは、そう何度も出られるものではないから、このチャンスを生かしたい」と語っていた。2021年天皇杯決勝を含め、自分が絡んでいない試合を勝ち抜いてくれた選手への感謝を忘れずに決勝に臨む。
 川崎戦はゴールこそなかったが、68分のチャンスで相手DFよりも先にボールをコントロールする位置に入ったのはさすがだ。後ろから相手に蹴られることがなければ、少なくともシュートにはいけただろう。
 
 最後に西川周作のことにも触れておこう。
 ACLの決勝は3度目で、すべてアルヒラルとの対戦というのは、相手の決勝"常連"ぶりを示すものと言っていい。それを「運命ですね」と言う西川。3回連続決勝に臨むのは興梠と同じだが、西川は2019年の準決勝第2戦で通算2度目の警告を受けたため、決勝第1戦には出場していない。
 0-1で敗れた第1戦に西川が出場していれば結果が変わっていたとか、優勝の行方がどうだとかではない。自分に由来することとはいえ、大事な決戦の場に居られなかったときの心情を思うと、西川はそれをやり直すような気持ちでいるのかもしれない。

 レッズにとって4回目となるACL決勝。いずれもアウェイ戦が先になった。
 2019年はサウジでの第1戦が11月9日(土)で、その前のリーグ戦が11月5日(火)という信じられないような日程だったため、埼スタでのリーグ戦が終わったその場から遠征に出発した。2007年は10月28日(日)にリーグ戦があって、11月7日(水)に決勝第1戦。2017年は11月5日(日)にリーグ戦で18日(土)に第1戦だったから余裕があった。
 今回もリーグ戦の6日後のアウェイ戦とあって、アウェイの等々力からそのまま出発したのだろう。でないと、あの場でリカバリーをするはずもない。

 マチェイ監督は「ACL決勝に向けて、リーグ戦はなるべくメンバーを替えずに来た」と語る。
 酒井宏樹がケガからどこまで復帰するのかによって、先発の顔ぶれが少し違ってくるだろうが、多くの選手が初めてのACL決勝であり、初のサウジ遠征のはずだ。簡単なはずはないが、100パーセントで戦って相手の特徴をつかみ、どんな結果になろうと、帰ってからの第2戦で優勝する準備をしてほしい。


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