清尾淳のレッズ話#257 ギド・ブッフバルト監督就任~早く、激しく、外連味なく /今と似ている?
君子危うきに近寄らず―リスクを冒すと失点の危険がある。
虎穴に入らずんば虎子を得ず―リスクを冒さないと点は取れない。
ことわざにはたいてい真逆の教えもある。それぞれ真でもある。何をどう目指すかは人ぞれぞれだ。
オフト監督は「もっと速く攻めた方がいいんじゃないか」という質問に対しては「相手がナイフを構えているところへ、飛び込んでいくのはバカげている」と答えるのが常だった。3年目があれば、相手がナイフを構えていてもやられずにゴールを奪うサッカーをやったのだろうか。
「外連味なく」はともかく、「速く、激しく」は、大雑把に言えば、現在のレッズが目指しているところでもあるような気がするが、「リスクを冒して点を取りに行く」のと「リスクを冒して"も"点を取りに行く」のとは違うし、「リスク管理をしっかりして点を取りに行く」のはもっと違う。
そこの、さじ加減が監督の色になるのだろう。
今季のレッズでよく見られる、ショルツのマリウスが何度もパス交換し、時には西川や岩尾がその中継に入るという攻撃の前段階を、かつての犬飼さんやギドが見たら、どういう感想を持つだろう。いざ、前にボールが出たときにフィニッシュまでやりきり、その決定率が高ければ、それでいいのだけれど…。
相手にもよることは間違いない。アルヒラルを相手にするのとJリーグでは違うだろう。
今季、あと3試合~5試合、どんなサッカーが見られるか、楽しみだ。
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