清尾淳のレッズ話 #327 沖縄キャンプだより⑤(終) /マチェイの青写真
だいぶ前は、キャンプというと長くて2週間。通常は10日間ぐらいだったので、始まったと思ったら終わり、みたいな感覚もあった。
それが今回は3週間。行く前は長く感じたし、キャンプ取材以外にいろいろ仕事も進めるつもりだったのだが、キャンプ関連以外でやったことと言ったら、「レッズ話」の本編ぐらいで、朝起きてから寝るまでほぼキャンプの取材か、それをまとめることばかりやっていた。今回も終わってみれば早かったのかもしれない。
試しに剃らずにおいたあごひげの長さが3週間という期間を示している。
これで準備は完璧、と思っている選手はいないだろう。少しのオフを挟んで、また大原での練習が再開するわけだが、開幕が近づくにつれて、それぞれの位置がだんだんはっきりしてくる。そこから第2ラウンドの闘いが始まる。メンバーから外れた選手だけが厳しい闘いを強いられるのではない。先発選手は結果を出さなければならないし、途中出場の選手は短い時間で存在をアピールしなければならない。
そしてキャンプ中に思ったことだが、誰が出るにしても、今季はメンバーの顔触れによる力の差があまりないかもしれない。これに加えてリハビリ中の選手が復帰してくるのだから、間違いなく監督を悩ませる陣容だと思う。
昨年の12月8日、Jリーグ最終節新潟戦のMDPでマチェイ監督はこう言っている。
私は浦和レッズを、一体感があり、毎試合高いモチベーションで戦うチームにしたいと思っています。そのためには、各ポジションでの高いレベルの競争が必要です。そして、メンタル的に強いチームになることを望みます。
全てはタイトルを獲るためです。
一体感、各ポジションでのレベルの高い競争、メンタル的に強いチーム。これに関してはかなり遂行できているのではないか。
毎試合高いモチベーションで戦うチーム、かどうかは開幕してから判断することになるが、監督の青写真どおりに進んでいけば、それも可能だろう。
そして最後の言葉を現実のものにするため、みんなで全力を注入したい。