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清尾淳のレッズ話 #326 世界との真剣勝負/親善試合はもういいや
取材先の少年サッカーの指導者に、「サッカーはね、そのへんの街クラブでも世界とつながってるんだよ」と教えられた。
他のスポーツもそうかもしれないが、とにかくサッカーとはそういうスポーツだし、国際サッカー連盟が強大な力を持っているのだと知ったのが40年くらい前だった。
クラブが世界一を目指せるスポーツ。だから浦和レッズ後援会の目的は、「浦和レッズを世界一のクラブにすること」だし、レッズサポーターは「世界」を意識したチャントをたくさん歌う。
究極の目標は「日本一」ではないのだ。
1997年、初めてマンチェスター・ユナイテッドと親善試合をやったときは、ギグスやロイ・キーンら、スカパー!でしか見たことのない選手を生で見られてうれしかった。しかし、2003年から毎年のように、ヨーロッパの強豪チームが来て、試合をするようになって、少しずつ考えが変わった。
マンUとの親善試合<アジアの公式戦…だよな、と。
傲慢、不遜、思い上がり、だとは思う。
仕事ではあったし、ふだん出ていない選手が見られるチャンスでもあったので、埼スタにはもちろん行ったが、公式戦の緊張感はなかった。
Jリーグができる少し前から、サッカーってすごいな、と思っていた世界一への道。その途中まで浦和レッズとレッズサポーターに連れて行ってもらった。そんな2007年だった。