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清尾淳のレッズ話 #323 大きかった代償~「J&A」いつか必ず/天皇杯も逃した
この話題で2回語りたくなかったので1回にまとめたが、かなり長くなってしまった。
強調したいのは、ACLを並行して戦っているときのリーグ戦は、決して成績が落ちていないということ。もちろんノックアウトステージ期間中の4勝2分けが6勝だったら、ACL決勝を前にして、すでにリーグ連覇をほぼ手中にしていたことになるわけだが、それは超がつく贅沢な「タラレバ」だ。
31試合で20勝9分け2敗=勝ち点69。だったら3試合で勝ち点6は取っておかしくない。
11月14日の段階で、JリーグとACLの二冠、Jリーグ連覇を確信していても、楽観的とのそしりは受けないはず。にもかかわらず、ACL優勝後の3試合で1分け2敗=勝ち点1。考えられない成績だった。
その要因と思われるところは次回に回すが、本編に盛り込めなかったエピソードを1つ。
11月18日の天皇杯4回戦。前半は愛媛のサポーターの前、駒場のいわゆる"出島"の前で撮影していた。
なかなか点が取れない、というより効果的な攻めが見せられないレッズに対して、愛媛サポーターから絶えずヤジが飛んでいたのをよく覚えている。
「オラァ、お前らそれでもアジアチャンピオンかよ!」
ずっと、そう「がなり立てられていた」印象だ。実際はどうだか定かでないが。
(そうですけど、何か)
(うん、お前らには手が届かない場所だよな)
(今にわかるよ。俺らがアジアチャンピオンだってことが)
最初は心の中で、そう答えていた。
だが時間が経つにつれて、(まったく、そのとおりだな)と彼らに同感するようになってしまった。天皇杯の初戦敗退は何度かあったが、このときは悔しいでは済まない、深刻さを感じていた。
この年から、いつか必ずJリーグとACLの二冠を獲る、というのは浦和レッズの悲願になった。
だが、本当は天皇杯を含めた「J,A&E」の三冠と言いたい。
JとAとEの文字順、何か良いのはないか、得意な人考えてください。