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清尾淳のレッズ話 #322 沖縄キャンプだより➁ /I wish I were

 中学時代、英語の授業で「I wish I were~」という言い方を習った。
 「自分の席が、好きなあの子の隣だったらいいのに」というときには、普通使わない。席が隣になるのはそれほど難しくないから。
 「自分の家が、好きなあの子の隣だったらいいにに」というときには、使えるか使えないか微妙。引っ越しは不可能ではないが、簡単でもないからだ。
 「自分が鳥だったらいいのに」というときは、現実的ではないから「I wish I were a bird」と表現するということだった。間違ってないよね?

 多少違っていても今回の本題には関係ないから続ける。
 ならば「あの子が僕の恋人だったらいいのに」というときは、それを実現する気概があるのか、空想や妄想で終わるのか。本人の気持ち次第。僕はそんなふうに理解した。

 浦和レッズがJ1で優勝すればいいのに。
 そんなふうには思わない。絶対に優勝する。優勝させる。今はそう思っているから、「I wish URAWA REDS were~」ではない。
 絶対、とか言って優勝できなかったらどうするんだ?
 できなかったときのことは考えていない。優勝するためにどうするか、だけ考える。
 そんな気持ちで2025年を迎えたし、そんな気持ちで沖縄キャンプの取材に来ている。

 原口元気が二田理央に温かくも厳しい、厳しくも温かい助言をしているのは、二田が一流のFWになって欲しいからだ。そこに関しては、自分では手が及ばないところもあるから、最後は本人次第。「I wish he were~」の要素が含まれるもしれない。
 ただし元気がレッズのJ1優勝に関して描いているのは違うだろう。絶対に優勝する、という決意があるように感じる。練習の盛り上げも、二田へのアドバイスもその一環だろう。

 YouTubeに載せる2014年までの元気の写真を探していて、10年後の現在がどれほどたくましく、たのもしくなったか、あらためて実感した。


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