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2月の登山は「桜山」

冬の登山といえば雪山を思い浮かべる人も多いかもしれない。
白銀の世界。白く凍る木々。青空に映える白い雪原。もしかしたらダイヤモンドダスト。
雪山に登っている登山者の写真を見ると、白い世界の美しさに目がくらむ。
とはいえ登山暦2年目の私に雪山はハードルが高すぎて、うらやましくはあるけれど挑戦するには無謀だ。
となると、低山(明確な定義はないけれど標高1,000m以下くらいで、雪がない)が候補に上がってくる。
せっかくなら、2月だからこそ楽しめる場所に行きたい!いや、もう行くしかなくない?
そこで「桜山」である。

桜山は、群馬県藤岡市にある標高591mの低山。ぐんま百名山の一つである。とはいえ山というより「桜山公園」として整備されているので、ゆっくり散策するのにちょうど良い。群馬県民にはお馴染みの、上毛かるた「三波石と共に名高い冬桜」の場所である。
冬桜の見頃である11月中旬〜12月上旬は桜山まつりが開催。その後の冬シーズンはロウバイ、春はソメイヨシノが山一面に咲くからか、冬から春に行く登山者が多い。
と書いたけど、実は訪れたのは今回が初めて。
山アプリにロウバイが見頃ですよーという情報が飛んできたので、よし明日行こう、と思ったのだ。

山の裾野から頂上を目指すハイキングモデルコースでは、往復で3時間ほど。でも公園内の駐車場から頂上までは15分程度で着く。
さて、第一駐車場に着いた私はまず山頂を目指した。少し氷が張る日本庭園をとおり、展望台に向かう。500mを越えるとそこそこ標高もあるので、展望台からの眺めは最高だし、秩父の山々を眺められる絶景ポイントも多い。
その後は真っすぐ山頂へ。山頂には町指定重要文化財の板碑と賽銭箱があったので、お参りする。近くに咲く椿の花が、冬の枯れた木々の中にあって赤く映えていた。

ロウバイを見に行くだけなら、第二駐車場がすぐ目の前なのでおすすめ。近づくにつれて一面に甘い香りが漂う。桜に比べれば本数が少ないとはいえ、斜面に咲くロウバイはなかなか圧巻である。しかも木々の間も歩けるので、目の前で花を楽しめる。
枯れた木々が多い冬の山でも、青い空の中に映える黄色い花はなんだか得した気分。家族連れも多く、子どもたちが斜面を駆け上がる様子を見ると微笑ましい。

別の場所を歩けば、桜の木に蕾があった。開花はまだまだ先だろうけど、春には一斉に咲くのだろうか。枯葉を踏みながら、そんなことを想像しながら歩くのも楽しかった。

ロウバイ園

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