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自叙伝

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あまりに遠回りしてきたかのように見える私が 「自分には自分しかいない、そしてわたしは大丈夫」 と、48歳で分かるまでのお話です。
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#宇多田ヒカル

【その2】夢見たハイクラス

私は実業団を辞め、しばらくして会社も辞めて実家に戻った。 その当時流行っていた医療事務の専門学校に入学した。専門学校は短大卒と同等の学歴になるとどこかで聞いたことも、私にとっては自分の中の誰にも言えない学歴コンプレックス解消になりそうな響きがあった。 早稲田大学の社会人入学を考えていた時もあったが、4年間これから大学に行って、卒業時には26歳になったこの私に何ができるのさと考えたら怖くなって、そこでまた思考は停止、「役に立つであろう、仕事になるであろう」という実利を取りにい