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衣服で満たす必要がなくなった自分

5年間働いたファッションの会社を辞めて転職しました。
ふらっとファッション業界で働き始めてから14年、業界を変えることをは私にとって大きな決断でしたが、とても自然な流れでした。


一番大きな変化は、衣服で満たす必要がなくなった自分、に気づいたことです。


今まで衣服は自分にとって、自分の外側の殻で自分の一部でした。
自分がどういう存在でどんな人間かを確認する要素の一つであり、
社会でどんな存在か、その私という輪郭をはっきりさせるための、
殻であり鎧であったと思います。

それが子供を産んで、価値観が大きく変わりました。

自分がどうあっても、どういう状況でも
母親である、
という強い事実ができたこと。
その事実は他のどんなことにも変えられないくらい、
自分の存在の輪郭をはっきりするものになりました。
また生活がより豊かになり、満たされています。
その結果、自分という形がはっきりとシンプルに表せられるようになったので、
他の飾りが入らなくなったんだと思います。
(産後のメンタルは酷く、こういう風に思えるようになるまでにはとても時間がかかりました。)


二つ目は一つ目の変化があったことで、
本当に好きなものだけを毎日着ていたいと思うようになったことです。

別に他の人に毎日同じものを着ているなって思われてもいいし、
オシャレだと思われなくてもいいから、
着心地が良く、自分が自然体でいられる服だけを着ていたいと思い始めました。
この考えはファッション業界でマーケティングをする人の考えとは
全く逆の方向の考え方です。

その中で、
毎シーズン服を買う、買ってもらう必要があるのだろうか、
この今の社会はものを大切にしていないのではないかと、
思うようになり、自分の仕事をすることがとても苦しくなりました。

私が仕事をする上で大切にすることは、
自分がワクワクすることを人に伝え、
その人の笑顔を作り、生活を豊かにしてもらうこと。

それができる場所がファッション業界以外でもあるなら、
その場所にいってみたいと思い、転職に至りました。

10代、20代は外見を変形させることで心のバランスを取っていた自分が、
まさかこんな風になるとは思っていませんでした。
今満たされいて、安定しているってことなのかな?結果オーライでいい感じなのかな?

ファッション業界は離れましたが、これからも丁寧に衣服を着ていこうと思います。


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