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思春期男子の母。小説/漫画/エッセイ/ドラマ/テレビ/音楽/映画/旅行/料理/おいしいもの/美術館/博物館/スポーツなど好きなものが多すぎる雑食系。

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最近の記事

偶然を編む(ヤマザキマリ『扉の向う側』)

雑誌連載時から、単行本になるのを楽しみにしていたエッセイがある。 ヤマザキマリさんの『扉の向う側』。 言わずとしれた『テルマエ・ロマエ』の作者で、フィレンツェ、リスボン、シカゴなどさまざまな都市で暮らした経験を持つコスモポリタン(いま、めったにこの言葉を聞かなくなった。でも、ヤマザキさんを表すのにぴったりな気がする)。そんな彼女が出会ってきた人々にまつわるエッセイだ。 明るくカラッとした語り口もヤマザキさんの作品を読む際の楽しみのひとつだけれど、この本はちょっと違う。やさ

    • 袖振り合うも

      映画『PAST LIVES -再会-』を観た。今もじんわりと余韻が続いている。 アカデミー脚本賞にノミネートされた作品だけに、セリフのうまさはいわずもがな。俳優の演技も音楽も、しっとりとして最高に心地良かった。 個人的には絵作り(カメラワーク)が本当にうまいなぁと思った。 冒頭のシーン、賛否が分かれるようだけれど、ここで3人の関係を説明しきっていた。深夜のバーで語り合う、1人の女と2人の男。誰と誰がカップルなのか、他人は彼らの関係を「推測」する。そんな中、主人公のノラは「

      • 理数ダメ母の、計画的サブリミナル。(『天地創造デザイン部』)

        理数科目が死ぬほど苦手だった母(私)みたくならぬよう、息子には小さな頃から自然科学へのサブリミナルを入れてきました。 『ダーウィンが来た!』を毎週見るとか、科学館、博物館、水族館、動物園に積極的に連れていくとか。 その結果。 ・魚釣りにハマる。釣りキチの私の叔父や川ガキだったダンナの強力サポートで、帰省の折にはタナゴ釣り、アジ釣りなど。釣ったタナゴを飼い、婚姻色の美しさに家族でうっとり。 ・学校の授業で「シマウマの赤ちゃんがすぐに立ちあがるのはなぜだろう?」という問いが

        • ぎゅうぎゅうの尊さよ。(『竜の学校は山の上』『ひきだしにテラリウム』)

          星新一は通過してきたし、ドラえもんだって大好き。でも、ハマったのはそれぐらい。SFファンタジーはあまり食指が動かずに来ました。特に長編が苦手。傑作と言われるタイトルにいつかチャレンジしてみたいと思いつつ、ずっと後回し。ページをめくりながら異世界設定を脳内インストールしていくのに時間がかかり、疲れてしまう…(海外小説もこれに似た作業があるけど、そっちはなぜか疲れない)。どうやらこのジャンルは免疫不全気味…。 (でもジブリ作品や『ハリー・ポッター』、『スター・ウォーズ』は、すんな

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        • マンガ
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        記事

          短さゆえの余韻を味わう。(『透明人間の恋』『昏倒少女』)

          『町田くんの世界』などで人気の安藤ゆき先生ですが、『透明人間の恋』『昏倒少女』(ともに集英社)の圧倒的短編力を、みなさまご存知ですか。『ぶ〜け』で育った私が、これぞ集英社の少女マンガ…!と勝手にDNAを検出し、崇め奉っている短編集です。 『透明人間の恋』を読んだ時、なぜだか藤田貴美先生の『目で殺せ』を初読した時の興奮がフラッシュバックしました(藤田貴美作品についてはまた今度)。 登場人物は男子も女子も可愛くて、清々しくて、かっこいい。少女マンガならではのキュンキュン来るセリ

          短さゆえの余韻を味わう。(『透明人間の恋』『昏倒少女』)

          大いなるものに抗うということ。(『千年万年りんごの子』)

          何度読んでも泣いてしまう、『千年万年りんごの子』(講談社)。青森のりんご農家に入婿した雪之丞。彼女の妻、朝日が寝込んだ日、「それ」は起きてしまう。あらかじめ決定づけられていたかのように。…詳しいストーリーは省きますので、ぜひご一読を。 人智を超えた大いなるものに抗うとき。己の無力さに打ちひしがれ、それでも、もがく。運命や宿命という名のプログラミングを書き換えるために。2020年の今だって、私たちは不測の事態に直面している。誰もが想像しなかった、新しい暮らしを実践する日々。被

          大いなるものに抗うということ。(『千年万年りんごの子』)

          憧れ、ときめき、知的刺激、大盛りで。

          You are what you read.#私を構成する5つのマンガ なるハッシュタグにつられて、今までいち読者としてたくさんの記事を楽しませてもらっていたnoteに、初めて投稿してみます。 読書履歴を披露するなんて、己の出自や学力、興味、果ては性癖まで晒すようなもんっスよ…とずっとビビっておりました。ですが。恥の多い人生なれど、もうビビる年でもなし。今よりもっと未熟だったわたしに雷を落とした作品を改めて考えることで、自分自身の輪郭を浮かび上がらせるような「人生棚卸し」作

          憧れ、ときめき、知的刺激、大盛りで。