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睡眠薬は電気信号だった話
睡眠薬と抗うつ薬を大量に飲んだことがある人はそう多くないと思う。うつ症状はなかったが、副作用の眠気を使うため最初に併用していた。
睡眠薬すら飲んだことがない人生だったので、初めて薬を飲んだ時の電気信号ような”ジー・ドッドッド・ジー”というようなリズムで脳に電気が送られているような気持ち悪い感じ。電気信号。これを数えているといつかパチンと電気が切れたように眠っている。朝まで起きないし起きれないし、動かない。記憶もないし、恐ろしい。とても自分の体とは思えないし、感情も出ない。辛いというより、わからない、怖いという方が合っている気がする。
どんなに寝たくても眠くならなくて横になってもずーと頭は眠らず。薬を飲んだら強制終了。なんとも怖い経験。そんな暮らしを続け、保育園の先生にもとてもお世話になりながら、人間の体は不思議なもので、強制終了中の夜でもなんとかリズムをつけたらすこーしずつ変化する。
睡眠についてこんなに考えたのは生まれて初めてだった。
そんな状況のわたしの頭に浮かぶのは”どうしてこうなった”。世のため、他人のためにただひたすら仕事をしていたのに、こんなに自分も家族も最悪な経験をしなければならなくて。おかしいと思った。このままの生活が嫌でどうしようもなくて、本を読み始めた。薬もやめたかったし、どうしてこうなったのか自分の体を使って知ろうと思った。その中で勉強して、試せるものはすべて試した。
漢方・薬膳・アーユルヴェーダ・自然療法・植物療法などなど。やれることはなんでもやって早く現場に戻りたかった。休むことは恥ずかしいと、当時のわたしは思っていた。。。そして薬もやめて、スッキリ回復したかった。もともと、0か100か、白か黒かの思考が強かったので、生きるか死ぬか、飲むか飲まないか、みたいなグレーな曖昧さは苦手だった。
そんなわたしがグレーな世界を知った話もまたしたいと思う。笑
自分に合ったものは植物療法だったから、植物療法をもっと主軸に学ぼうと思ったのが決め手なことは間違いない。
ある日、本屋で”ゆるめる巡らせる温める”という本を目にした。手に取る余裕ながいので通過。タイトルは印象に残っていた。ゆるめる?とは。次は通院のときかな?母に来てもらっていたので一緒に通過したときに目に留まった。あーこの本、人気なのかな、前も見たんだよねって話して通過。
別の日、また別の場所で出会った。3回目は運命を感じる。そこで、また会ったね、読んでみるねという気持ちになったので購入。読んでみると、わたしの歩んできた不調の教科書のようなものだった。自律神経についてよく書かれていたその本は、今でも忘れられない大切な本だ。
この本の出会いとその先については、また。
眠ることについて、このあと調べつくしたのは言うまでもない。