インクルーシブデザインにおけるファシリテーションの振る舞いについて
昨日、12月21日に開催したインクルーシブデザインワークショップの意図を書きました。
このワークショップを経て、そして今日別の機会で話になって気づいたのですが、ワークショップ参加者の語りを聞くときに「〇〇障害の人はこういう特徴がある!」という言い方をする人がそこそこいます。
一般化と個別化を往復する
一般化しているとはいえ、実はワークショップ中は「視覚障害の〇〇さん」という存在から、ただの「〇〇さん」に変わっていくプロセスはよく見られています。これは経験数によらず、ほとんどの人がそれを経験している印象を受けます。
12月21日の事例でいうと、ワークショップでは3グループにわかれて活動していますが、それぞれのグループにいるリードユーザーの人の特徴が違います。先天性で見えない人、見えにくい人、中途で光しか感じない見えない人…といて、かつ年齢も様々。とすると、「まちあわせ」というテーマで捉えるものも様々です。
しかも、ワークショップのアイデアは全体で共有するので、自分のグループのアイデアとそれぞれが全く違うので、個別の違いを目の当たりにする経験を、アイデアを知ることを介して経ています。
一般化した知識を語るメカニズム
ワークショップの最中だとまだ個別と一般の間の往復をしたまま、ワークショップが終わる、という状況になっているのかなと思います。言い換えると、障害当事者に対する一般的なフィルターと、個別のフィルターの往復をしている状態でその日が終わろうとする。
ここは仮説ですが、振り返りをまとめるときや、後日経験を言語化していくときに、なぜか経験を一般化したくなる、という感じなんだろうな、と見ています。
そしてまだ感覚知ではありますが、どうやらワークショップを経験した人の初期の語りはここに特徴があるように思います。
ファシリテーションをするための視座
一般化することも、個別具体で終わることも悪くないのです。その後にさらに経験が積み重なって、その人の認識や関わりも変わってくる可能性があるからです。
ただ、ファシリテーションをする私の場合、どちらかに偏らないようにしないと、と意識しています。
ファシリテーターの特徴としては、障害当事者であるリードユーザーの個別の事例と一般的な知識を、経験の中で往復していると思います。
この個別事例と当事者像の往復をしながら、場の声掛けを考えたり、進行を調整したりしているなと。
ただ、私はこれを体得するのが早くて、おそらく知的障害のある兄弟との関わりの中で、それを自然と行っているからだなと思います。
インクルーシブデザインにおけるファシリテーションは、この知識と経験ををどう学び、稼働させるのか、という部分をもう少し整理しないとな、と考えています。
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