「恋バナをしましょう」

「仕事の打診をするときと、恋愛をしているときの区別がよくわからない」という話を、とある方がしてくれた。

「確かにそうかもしれない」と私は言った。その時、まさにそんな気分だったからだ。

「一緒にやりたいんです」という言葉を伝えるとき、いつもドキドキする。それまでその人のことをすごくすごく考えている。この人と一緒にと思う気持ちと、断られたらと不安になる気持ちが入り混じる。
メールで伝えるときは、恋文を書いているときと同じなのかもしれない。そんなことを話した。
ちなみにドキドキしながら考えて生み出された恋文は、今のところ実っている確立が高いと感じている。「いいよ」と言われた時の高揚感は、こういう立場じゃないと感じられないかもしれない。幸せなことだ。

私が初めて「一緒にやってほしい」って告白したのはいつだっただろうかって振り返っていたら、学生時代に関わっていたNPOでのことだった。

たかが学生のボランティアではあるのだけど、ある企画のプロジェクトマネジメントをする立場になった。あと2人ほど仲間が必要だったその頃、ふと浮かんだのは、前年にとある別団体で一緒だった、ある同級生の男の子だった。彼は当時そのNPOの存在すら知らない人だった。
「この人とだったら絶対上手くいく。」
たった1年の間柄だったけど、たまに一緒に遊んでいたこともあって、勢い余って夜に電話した。絶対彼と企画を作りたかった。

その日は真夜中に確か4時間話した。知らない団体の活動に足を突っ込むなんて、相手はもちろん最初は断り気味だった。とはいえ、後にも引けず、ドキドキしながら必死に話を続けた。何を話したのかは覚えていない。あなたじゃないと嫌だということを延々と話したのだと思う。結果は言うまでもない。良いチームだったと思う。
あれから数年後も、その彼は、当時の長電話のことを大切に思い出してくれていた。今でも覚えてくれているだろうか。
これを書きながら、大事な経験の1つだったことを思い出した。ありがとう。

自らNPOを始めてから、改めて「告白する場面」が増えた。そして、告白が実るためには、それまでの関係構築が大切だし、魅了する演出のようなものだって必要、なんて思ったりしている。

一方、ドキドキすればするほど、振られた時のショックも相当だ。告白するまでの関係を育む間でやっぱり違うな、と思って告白しなかったことだってある。失敗しても引きずっている場合じゃないので、反省しながら、今も日々ラブコールを送っている。

ちなみに初めて振られたのは、小学1年生のときで、初めてラブレターを書いた。なんて言葉だったら伝わるのだろうと必死で書いた。結局、よくあるパターンだけど回し読みをされて泣く泣く振られた。(※本当に泣いた)

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山田小百合
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