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なんでもインクルーシブ時代における「インクルーシブ」とは何か
何かと最近、「インクルーシブ〇〇」という言葉を目にするようになりました。
インクルーシブという言葉がまず広がっていたのはインクルーシブ教育かなと思いますが、まだまだ定着はしていないように思います。しかし歴史は長いし、検索すればまずこれが出てくる。
その関連概念としてのソーシャル・インクルージョンがあり、ほぼ日本語で共生社会と訳されるので、これもたまに見かけますよね。
そして私が専門にしているインクルーシブデザインも、比較的新しい言葉ではありますが、デザイン領域の人たちがどんどんインクルーシブデザインの発信をし続けています。
その他いくつか羅列してみると…
インクルーシブ・リーダーシップ
🤔
インクルーシブ・マーケティング
🤔🤔
インクルーシブ工学
🤔🤔🤔
ファイナンシャルインクルージョン
🤔🤔🤔🤔
とまああちこちに散見されるようになりました。
私はインクルーシブデザイン領域の実践をしているとはいえ、ここまで広げていくと「なんでもありやな」なんて思って見ています。それぞれの領域さまが何をインクルーシブと表現しているのかようわかってません、正直。
インクルーシブという言葉が、まさに少し前のイノベーティブ、イノベーションと同じ位置付になってきていて、その実態はそれぞれの見える世界の中に…という状況に、少し危惧しています。
イノベーションという言葉が一般的に消費されつつある中で、さまざまな分野で「次はインクルーシブ」って言われまくってるみたいで、そろそろインクルーシブって名前のつくものが消費されてくる時代がきそう。消費されてからその後大事やな?という話をしてきた。
— 山田小百合 / Collable (@salily1214) March 18, 2019
とはいえ、「みんなにとってのインクルーシブとは何か」を定義しても、領域それぞれからかなり見ているものがちがうし、その議論の先に結局それぞれのポジショントークになる気がしていて、そういうところに興味がないのですが、
少なくとも自分たちにとっての「インクルーシブ」が何を指すのかは定義しながら、実践をつくっていくことは大事だな、と思っています。
なんなら「それはインクルーシブではない!」と、他領域の使い方に対して言う人とかたまに会うのですが、そういうところから否定して何がしたいんだろう?という感じはしています。上記のあげた手法
のインクルーシブ〇〇の定義の違いなら多分示したほうがいいのですが、インクルーシブ教育の人がインクルーシブ工学の「その『インクルーシブ』は違う!」とか言っても前提すり合わせてないのでは?というニュアンスです。
なんてったって「インクルーシブ」という言葉自体が抽象度高い言葉なので、これが少なくともどういう状態なのかを、各領域の人たちが仮にでも定義したうえで新しい言葉を作らないと、そのインクルーシブ〇〇すら抽象的になるよな、と思っています。
まあでもこれからしていくのだろうけど(だといいな)。
この多様な人たちと生きる時代において、自分の武器をつかって「インクルーシブ」を掲げるのならば、あなたの思うインクルーシブって、何をめざしているのか、ということを丁寧に議論していく必要があるなと考えています。
みなさんの思う「インクルーシブ」って何だとおもいますか?
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Twitterでも生息しています
身内が本を出版する日が来るとか思ってなかったので人生おもしろい。
— 山田小百合 / Collable (@salily1214) February 5, 2020
真面目な学習ルーチンをコツコツやり、いろんなSNSに出してみてリアクションをみながら出し方をチューニングして…という、真面目な人の行く先に本が舞い込んできた感じ。本当に私と正反対。
この本のリアクションも楽しみ。 https://t.co/4nXBRYz5DD
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