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浮世離れした人に、吐露したい人たち

ここのところ、日々つぶやきを残しています。

「毎日書く」上で、広義の意味で体力が続いてない代わりに、少しでもその日1日の記録だけでもと思って書き続けています。お付き合いいただきありがとうございます。

最近、「浮世離れした人にしか話せないことを抱える人たち」について考えています

最近日頃楽しみにしているのが、写真家の幡野広志さんに寄せられる相談のシリーズと、レンタルなんもしない人さんのツイートです。

幡野さんのcakesの連載は、本当に壮絶な悩み事、事情を抱えている人が、相談を寄せています。

幡野さんはそれに対して、現実的な視点で、相手に寄り添う様子が見られます。

無責任に、優しい言葉をかけることもできるし、突き放すことも「お悩み相談室」ならできるのだと思いますが、ある意味では淡々と、その人の現状を、文面から読み取り、言葉を返していて、どうしたらこの思考で言葉を紡げるんだろうすごすぎでは…と、そのあり方に私自身も(勝手に)勉強になっています。

レンタルさんを日々レンタルする人たちの「案件内容」は、レンタルした方の承諾を得て、レンタルさんが公開できる範囲でどんな場面でレンタルされたのかをツイートされています。


日々、こうしたツイートが楽しみです。

レンタルさんへの依頼が本当に様々で「人には言わないこと、言えないことを聞いてほしい」というような内容が本当に多く、それを見るたびに「世の中には色んな人がいるぞ…」と、自分の中に新たな人間像がアップデートされる瞬間を得られます。

時折、レンタルさんをレンタルした方の内容を見た外野の人たちが、勝手に怒ったりしていることもあるのですが、「だからこそ、レンタルさんをレンタルしたい人がいるのだな」と感じます。

外野の勝手な怒りに対してレンタルさんがぴしっと依頼者を守っている様子がタイムラインに見られて、「だからこそ、依頼者はこの人に信頼して話を聞いてもらうんだな」と思います。


両氏には、共通して特徴的なところがあると思っています。それは、浮世離れ感です。(他にいい言葉が見つかってません)

幡野さんが返す言葉も、レンタルさんが行っていることも、それぞれは全く違います。

ただ、目の前の人の感情に飲み込まれないように、もしくは飲み込まれることがない振る舞いをされているように見えます。


幡野さんの連載を読んでいる中でよくわかりますが、幡野さんは決して無感情に相談を聞いているわけではありません。

それでも、その人を文面から読み、冷静に、かつ相手の状況に合わせて言葉を選んでいる様子は、「よくこんな重たい事情を読まされて、この言葉を作れるな」と思います。

普通だったら「なんて声をかけていいかわからない」ような内容が多いからです。先日はレイプされた人とのこどもを身ごもった女性の相談でした。もうこれだけで私は何も言えなくなる。

レンタルさんは、色んな人が彼の前に現れても、どうやらのみこまれず自身のリズムでその場に付き合っている様子がみられます。


世の中には様々な事情がある人が増えている(多様性)という現状と、それが外に出ればすぐ「炎上」しやすい現状とが相まって、この浮世離れな人たちが唯一の頼みの綱、という社会が、そこにある気がしています。

この複雑な時代に、浮世離れ感のある方々に、もしかしたら多くの人は憧れているのかもしれませんし、彼らという存在が、「生きづらい」世の中を考える上で、なかなか気づき得ないことを気づかせてくれる存在なのでは、と考察しています。

もう少し、この辺のあり方も、丁寧に考察してみたいなと思っています。


今週の課題図書📖


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山田小百合
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