タイの市場で食べるパエリア🇹🇭🇪🇸
バンコク中心部からバイタクで30分。毎週末(土日のみ)開催されている「チャトゥチャック・ウィークエンド・マーケット」に行ってきた。
このマーケットは観光スポットとしてもおなじみ。バンコク最大の週末市場だけあってとにかく広い!めちゃくちゃな数のお店があって、とても紹介しきれない。検索すれば地図なりお店情報なり、いくらでも出てくるので詳しくはそちらに譲るとして、今回はパエリアが有名なお店「Viva8」をご紹介。
といっても「Viva8」は、チャトゥチャック市場そのものと同じくらい有名。ここのパエリアを食べるためにマーケットにやってくる人もいる。ぼくがどうこう言うまでもなく人気なのだ。「ご紹介」って、何を今さら感がすごいけどこのまま行かしてもらう。
お店は「セクション8」っていうエリアにあって、地図見ながらその辺まで行けばパエリア屋さんは目立つからすぐにわかると思う。まあ、こういう市場は道に迷うのも楽しみのうち。ウロウロしてみて。
もともとは大鍋でパエリアを作る名物おじさんがいて、そのおじさんのパフォーマンスが人気の理由だったみたい。ぼくはまだそのおじさんを見たことがなくて、未知との遭遇を楽しみにしている。
ぼくが行った時は、いつもお店のお姉さま方がパエリアをサーブしてくれる。店先にセットされた大鍋で大量のパエリアが作られて、注文を受けるとそこからよそってくれるのだ。
パエリアって味が美味しいのはもちろんなんだけど、配色とか具材の形とか、ビジュアルがステキ。目にも美味しいのがいいよね。鍋を混ぜるときのカチャカチャって音に、漂ってくる出汁の香りもたまらない。まさに五感をフルにつかって楽しむ料理。カラフルな色使いとか、大鍋をみんなで囲む文化とか、スペインのハッピー感がつまってる。
となりのバーとの間にDJブースが設置されていて、昼過ぎくらいからプレイがはじまる。やはりスペイン料理には陽気な音楽。DJによる、その日の雰囲気や客層に合わせた選曲はもはや料理の一部。
パエリア一人前が160バーツ(650円くらい)で、タイではお高めの価格設定。観光客価格。まあそれはよし。
エビやイカ、鶏肉にパプリカ…、と盛りだくさんの具材から出汁が混ざりあい、ただよう香りがすきっ腹を刺激する。
パエリア独特の食感が好きで、あの米に芯が残ってる感じの歯ごたえに取りつかれている。日本のもっちり白米とも、パラパラなタイ米とも違う、もう一つの米の食感。バンコクでこれが食べられるとは。
音楽に耳を傾けながらパエリアをつっつき、行き交う人々の流れをぼんやりと眺める。いい感じにゴチャついて活気のある通りと、隣の席との距離が近いんだけどリラックスした雰囲気の店内。目の前の通りと店内で流れてる時間がちがう。というかみんなタイパンツ履いてるけど、自分はパエリアを食べていて、あれっ、今どこにいるんだっけ。
タイのピースフルな感じと、スペインのハッピー感は相性がいい。
バンコクでパエリアを食べていると、そんなことを考える。東南アジアと地中海にあるそれぞれの国の、太陽の力でつながった空気感。
みんないい笑顔してるし、ちゃんと人生を楽しんでる感じ。楽しむことをおろそかにしない感じ。ハッピーな感じ。
やっぱハッピーじゃなきゃ始まらんよなー。
あー、おいしいパエリア、おいしい空間でした。
ちゃお。