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たからばこ①バターのような夕焼け


いつも行く本屋で
いつもは見ないコーナーに
ふと立ち止まってみた。

パッと目に入った本を取る。
どうやらイラスト付きの詩集のようだった。
パラパラっとページをめくる。

好きな色が目に入ってふと手を止めた。

"    "

あ。

これ、すきだ。

普段なら1000円を超える本は
買うかどうか一晩おいて考えてみるのだが
その本はすぐに購入した。

この言葉を、手元に置いておきたかった。

夕焼けがとてもすきで
その理由はよく分からない。
どこか懐かしい感じ、
少し切なくなる、など
よく聞く理由には当てはまらない。
ただとてつもなく、どうしようもなく胸が焦がれる。
胸が焦がれるという表現も最近たどり着いた言葉だ。
この感情を表現する言葉がなかなか無くて、
やっとしっくりくるなと思った。

そして今日、バターのような夕焼け、
という言葉に出会った。
なんてなんてぴったりな言葉。
じゅわっと自分の内側に染み込んでくるような
でも嫌ではなくとても心地良いあの感じ。

ああ、すきだなあ
と思った。

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