肌寒さを感じるようになった 北の地から 猛暑の東京へ ぶらりぶらりと一泊二日 上野の東洋館で 考古遺物を見て 古代の人たちの手から生み出された 生活用品、弔いの品々 祈りの彫刻に圧倒され 生と死が繋がっていた暮らしを 垣間見た 二日目 暑さから逃れようと 銀座松屋さんで開催中の 手仕事直売所へ 作り手さんたちの 暮らしの背景が滲む 様々な作品から 丁寧に 生きていくことの 美しさを いただいた 先人たちから 続いてきたものは きっと 流れてしまいそうにな
大人になってから 初めての山登りに行ってきた 夏至の日 標高225mの円山 道々 佇んでおられる 石仏に見守られ ゆっくり 休みながら進む 一歩一歩 そういえば 小学生の時に登った山は どの山だったんだろう あの時 山頂で食べた 母のおにぎり しょっぱい鮭と 水筒に入ったほうじ茶 美味しかったな もう一度食べたいな 歩きながら その当時の自分に会ってきたようで 山の深さの ほんの一部に 触れたようだった
2023年末の 早朝参拝は まだ暗く 宇治橋から見上げた星空が 圧巻だった これを見るために 来たのではと思うくらい 夜でもない 朝でもない そこだけの時 玉砂利を歩く音さえも 静かな内宮の森に響きそうで 一歩一歩慎重に歩いた 辿り着いた正宮は 北斗七星に護られて 悠然とそこに在り その正面に佇むと なんだか許されてる氣持ちになる 参拝後は 赤福さんへ こんなに早い時間から 温かいお茶と 優しい甘さを 味わえるなんて ありがたい 火鉢に手をかざし 体も緩んで
2016年 流れていく情報の中 手を止めたのは 大麻飾りというその姿を見た時 大麻という植物の 本来の姿を知り ご神事はもちろん 暮らしのど真ん中に あり続けていたこと 一目惚れから 始まったけれど それは わたしを思い出す 祈りの植物だった
この暑さが過ぎ 雪が積もり始める頃 孫が産まれる それが note を始めるきっかけ あなたの大好きな お母さんの母親が 何を見て 感じて 生きてきたのか 何年後か何十年後 あなたが探して 此処に辿り着いたら わたしは ニヤッとするはずだ